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    切削工具専門ECだからこその緻密な情報掲載と検索システムで新規顧客獲得
    〜さくさく株式会社が販売店協力のもと実現したBtoBマーケ戦略とは〜

切削工具専門ECだからこその緻密な情報掲載と検索システムで新規顧客獲得
〜さくさく株式会社が販売店協力のもと実現したBtoBマーケ戦略とは〜

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更新日:   公開日:

さくさく株式会社は、2020年10月より切削工具専門のECサイト「さくさくEC」を運営しています。さくさくECのシステムにはecbeingのパッケージが利用されており、通販機能だけではなく、商品詳細や加工技術など切削工具を扱う工場で働く人たちが求める最新情報を集められる場としての役割も担っており、『町工場の味方』のようなサイトを実現しています。
今回はさくさくECをオープンさせた背景や、独自の機能、これからの展望などをさくさく株式会社 代表取締役社の澤口 典宏氏にお話しいただきました。

左から2番目)さくさく株式会社 代表取締役社長 澤口 典宏 氏

業界/業種
切削工具の販売業
運用形態
オープン型
導入ソリューション
ecbeing BtoB
目的/課題
・ユーザーに新しい商品情報を届け、自社ブランドの低価格でより良い商品をお客様にご使用いただきたい。
導入効果
・約3,000点の商品を検索機能で細かな絞り込みを可能に。
・代理店販売機能でフィールドセールスよりも工程を省きながら時間と経費を削減し商品販売。

さくさく株式会社は、2020年10月より切削工具専門のECサイト「さくさくEC」を運営しています。さくさくECのシステムにはecbeingのパッケージが利用されており、通販機能だけではなく、商品詳細や加工技術など切削工具を扱う工場で働く人たちが求める最新情報を集められる場としての役割も担っており、『町工場の味方』のようなサイトを実現しています。
今回はさくさくECをオープンさせた背景や、独自の機能、これからの展望などをさくさく株式会社 代表取締役社の澤口 典宏氏にお話しいただきました。

さくさく株式会社 基本情報

<社名>
さくさく株式会社
<資本金>
10,000,000円
<設立>
2019年9月20日
<所在地>
〒541-0054 大阪府大阪市中央区南本町1-8-14 JRE堺筋本町ビル6階
<事業内容>
インターネットを利用した切削工具の販売および情報提供サービス

新しいユーザーとの接点を持つためのECサイト構築

新たな販売チャネルとして、さくさくECを構築した目的を教えてください。

澤口氏:地方ユーザーや零細企業の方々に、切削工具メーカーだけではなく、機械工具販売店も人材不足で訪問できていないと伺っています。
そのためユーザーには新しい情報が届きにくく、古い工具を使い続けながら昔の加工技術で切削作業を行っていることが多いという課題もリサーチから確認できており、解決したいと考えECサイトを立ち上げました。

先行で立ち上がっている切削工具のECサイトもありましたが、専門サイトだから得られる情報や検索性の高さを活用し、お客様が今まで手が届かなかった最新の工具や情報を手に入れてもらいながら、さくさくブランドの低価格でより良い商品をお客様にご使用いただくことを目指したサイトになっています。

ecbeing選定の決め手は“自由度”

サイトの構築にあたり、ecbeingを選んだきっかけを教えてください。

澤口氏:検討時は実績やプラットフォームの充実度を中心に比較させていただきました。その中でecbeingさんは、こちらの要望に対してご回答いただく中で自由度があると感じ選ばせていただきました。

基本的にはECのプラットフォームをカスタマイズしていくという点で、ご対応のスピード感がマッチしたのではないかと思いました。また、難易度が高いカスタマイズに関しても、可否は別にしてしっかりと対応案をご提示いただけていたので、その安心感もありました。

使いやすさを追求した検索機能と商品詳細ページ

さくさくECでは、検索機能で細かな商品の絞り込みを可能にしていますが、こちらのこだわりについて教えてください。


商品一覧ページの絞り込み検索機能画面

澤口氏:切削工具の専門サイトであるからこその検索性の高さや、探しやすさにこだわったことがポイントになるかと思います。オープン以来、ECサイトで取り扱っていたさくさくブランド約3,000点の検索機能は非常に機能性が高い作り込みを実現できました。

ECのメイン商材となるさくさくブランドの商品は、知名度をこれから上げていく段階であるため型番から商品検索をされる方はあまりいらっしゃいません。そのため用途や加工領域を軸にして探さない限り、マッチした工具にたどり着けないため様々な角度から検索ができる仕組みを作りました。
実際、お客様からは「検索性が高い」とご評価いただくことや、他のECサイトからも検索エンジンに関するお問い合わせをいただくこともありました。

また2022年4月からは、弊社以外のメーカー様の製品も取り扱うことになったためアイテム数が40万点に拡大しております。各メーカー様のデータをしっかりと取り込んだ絞り込み検索を実現させるために日々データの取り込みを含め使いやすさを追求しています。

商品詳細ページの商品一つひとつの良さをしっかりと伝えるための工夫を教えてください。


商品詳細内の使用動画画面

澤口氏:商品詳細はお客様の使いやすさを重視しました。基本情報の次に、製品がどれくらいの加工領域で使えるのかということを示すために重要な要素である「切削条件」を表示しています。
また、その次にはお客様に安心していただくことを目的に「製品の使用動画」を設置し、そして商品を探せるように「電子カタログ」、「外形図」、「型番リスト」、「ユーザーレビュー」といったような順番で構成しています。

加えて、お客様からの要望やこちらがお客様にお伝えしたいことをすぐにサイトへ反映できるよう、HTML等の知識が無くても誰でも更新ができるテンプレートを使用しなるべく社内の人間が更新できるようにしています。

「情報収集時に必ずヒット」を目指すマーケティング施策

さくさくECではコンテンツマーケティングの一環として、「切削工具の基礎知識」や「加工事例集」といった記事コンテンツを展開されていますが、こちらの目的を教えてください。


切削工具の基礎知識のコンテンツ例

澤口氏:販売店の訪問回数が少なく、最新情報がなかなか入ってこないお客様は、インターネットで情報収集をする傾向があると考えております。そういったお客様が情報収集をする際に、必ずさくさくECがヒットする状況を作れるようにSEO対策としての目的があります。
検索で弊社の記事コンテンツに流入し、仮に購入やコンバージョンに至らなくても、広く活用できる情報サイトとしてさくさくECの認知度やお客様からの信頼も上がっていくと考えておりますので、弊社で取り扱っていない商材についても取り上げています。

実際に大手企業様や大学からの引き合いがあるなど、コンテンツ施策は上手くいっていると思いますので、今後も気を緩めずに継続していきたいです。

カスタムオーダーができるページを作成して顧客に寄り添った商品提案を行っていますが、こちらを構築するに至った経緯について教えてください。


カスタムオーダー画面

澤口氏:切削工具業界において、標準品だけでは対応できない加工や業務工程を短縮させるために複数の工具を一つにして複合的な工具を作ってほしいという依頼が多くあります。ECサイト上から感覚的に工具を選んでカスタムオーダーを手配できる仕組みを入れることで、依頼に簡単に応えながらお客様の時間短縮などに繋げられればと考えて導入に至りました。

お客様からのカスタムオーダーの依頼を受けてから1日で図面と見積価格を回答し、内容に問題がなければECサイト上で支払いを行っていただくという形式を採用しています。
現在は利用しているお客様が多くはないので半分手作業で業務を回せていますが、今後依頼の数が増えてきた場合はもう少し自動化させていきたいと思っています。

SNSやLINE公式アカウント、広告運用など新規顧客獲得に関するお取り組みについて教えてください。

澤口氏:さくさくECを知ってもらうこと、さくさくブランドの商品をしっかりとご評価いただくことを目的に、Twitter・Facebook・InstagramといったSNSの運用や、ラジオCMや新聞広告の展開、YouTubeで加工動画を上げている芸能人の方とのコラボ、展示会への出展など色々な取り組みをさせていただいています。
今後は工作機械に関する一般的な展示会だけではなく、販売店が展開するプライベートショーなどにも出展させていただきながらお客様と触れ合う機会を増やして、テスト品などを提供しながらサイトの魅力などを伝えていくことを続けていければと思います。

また、LINE公式アカウントに関しては、集客目的ではなく既存のお客様からのご要望がきっかけで始めることになりました。お客様が現場で使用されている工具の質問をする際に、「型番をメールに打ち込むのは手間がかかるから、写真を撮ってそのまま転送できる仕組みはないか?」とのお問い合わせから、携帯電話でお客様と直接情報のやり取りができるLINE公式アカウントを導入することになりました。


さくさくLINE公式アカウント

販売店の課題解決も狙う代理店販売機能

オープン後に追加された「代理店販売機能」について導入に至った経緯を教えてください。

澤口氏:販売店にもさくさくECをご利用いただけるような仕組みを構築・運用したいということで導入しました。切削工具は、ネット上で提案を完結できる領域と現場に足を運ばないと分からないものがありますので、販売店にご協力いただきながら弊社の商品を最大限に活用いただけるような仕組みです。フィールドセールスよりも工程を省きながら時間と経費を削減し商品を販売できるという“ECサイトの利用価値”が最大の特徴となるサービスです。

初めに販売店の方にしっかりと現場でさくさくECのことをPRしていただき、最終的にはお客様にEC上で直接購入していただくようにすることで、販売店が様々な企業へ提案営業がしやすくなり、働き方のスタイルが変えられないかと考えています。

販売店にも人手不足や業務過多という課題がありますので、できるだけインターネット通販を活用して時間を作っていただくようなイメージを持っています。加えて、さくさくの安価で高品質の製品を武器としてご活用いただくという2つの点を前面に押し出しながら参画してくださる販売店の数を増やしていきたいなと思っています。

顧客との繋がりを広げていくことを目指して

構築に携わったecbeingスタッフの対応で印象に残っていることはありますか?

澤口氏:ecbeingさんのスタッフの方は、要件定義の中で弊社の要望をしっかりと聞きながら、それを具現化してくださりました。やり取りも非常にしやすく、ストレスなく進めていくことができたのではないかと思っています。

今後、さくさくECを活用して目指していきたい姿や戦略を教えてください。

澤口氏:産業の中心である自動車業界において、恐らくこれからエンジンのEV化が進んでいくと思います。そうなるとエンジンやトランミッションの加工が不要になるため切削加工の領域が減ってしまい、切削工具業界は非常に大きな打撃を受けることになります。
こうした世界的な大きな変化の中でも、どんなパフォーマンスを出せるのか、どんな風に皆様のお役に立てるのかということが課題となってきます。

ECで繋がれるお客様の数は、フィールドセールスで繋がれるお客様の数と比較すると圧倒的に多くなってくると思います。ですので、この課題に対してECを使いながら繋がりを広げていき、そこで切削を中心とした提案を踏まえ、それ以外のご提案もしていきながらお役に立てる分野を広げていきたいと考えています。

ECサイトの新規構築やリニューアルを検討している企業様に、アドバイスがあればお願いします。

澤口氏:ecbeingさんではBtoB向けとBtoC向けてプラットフォームが少し変わってくるように、ECサイトを構築する際は、まず商売の形態をしっかりと見極めることが重要になってくる気がします。そして、複数のベンダーを選定する中でスタッフの方と実際に会ってお話して、「この方々なら上手く要望に応えていただけるのではないか」というベンダーを選定することが最終的には大切になるのかなと思います。
それにより、構築時のストレスや進め方も大きく変わってくると思います。

ecbeingさんにはその辺りの対応を上手くしていただいたので、構築がスムーズに進んでいったと感じています。



――
さくさく株式会社
代表取締役社長
澤口 典宏 氏


・切削工具の専門通販サイト「さくさくEC」はこちら


●取材・文:塩見 駿介





  

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