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    コニカミノルタジャパンがBtoB ECを軸に手作業の社内業務を半分以下に削減
    〜働き方改革の手本となるDX促進で構築した3つのサイトの目的と戦略とは〜

コニカミノルタジャパンがBtoB ECを軸に手作業の社内業務を半分以下に削減
〜働き方改革の手本となるDX促進で構築した3つのサイトの目的と戦略とは〜

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公開日:

人と社会の未来をつくる、進化し続けるイノベーション企業を目指し社会課題解決に努め、働き方改革もコロナ禍以前より先進的に取り組まれてきたコニカミノルタジャパン株式会社は、複合機中心としたオフィス機器を提供する「情報機器事業」、レントゲン技術を活かした医療向け製品・サービスを提供する「ヘルスケア事業」、センサーを通じて「色」や「光」を数値化する技術で作られた製品を提供する「センシング事業」という大きく3つの事業を展開しています。

そんなコニカミノルタジャパン株式会社は、ecbeingのBtoB ECサイトを活用して目的に合わせたサイトを3つ構築しDX化を推進しています。今回はBtoB ECサイトを活用した働き方改革を取り組まれるにあたっての施策や戦略、効果、今後についてコニカミノルタジャパン株式会社 取締役 コーポレート本部長 兼 営業推進統括部長 今井 隆広 氏、営業推進統括部 ポータル推進部 部長 中村 睦朗 氏にお話し頂きました。

右から
コニカミノルタジャパン株式会社 取締役 今井 隆広 氏
コニカミノルタジャパン株式会社 中村 睦朗 氏

業界/業種
卸売業(オフィス機器・ヘルスケア用機器・産業用計測機器)
運用形態
オープン型、クローズ型(複数のサイトを展開)
導入ソリューション
ecbeing BtoB / Sechstant CDP
目的/課題
・複合機と関連ソリューションを組み合わせてご提案したい。
・お客様をしっかりフォローしていくためにサービスの効率化をしていきたい。
・複合機の修理依頼や点検依頼、消耗品の依頼などで営業マンが売り歩かなくていい環境を作り、効率性を高めたい。
導入効果
・営業部門の工数が削減。
・業務部門の手作業での発注を電子化し全体の購買業務そのものを効率化
・全体の伝票発行数の中でECで処理をすことにこだわりEC化率が50%以上に。

人と社会の未来をつくる、進化し続けるイノベーション企業を目指し社会課題解決に努め、働き方改革もコロナ禍以前より先進的に取り組まれてきたコニカミノルタジャパン株式会社は、複合機中心としたオフィス機器を提供する「情報機器事業」、レントゲン技術を活かした医療向け製品・サービスを提供する「ヘルスケア事業」、センサーを通じて「色」や「光」を数値化する技術で作られた製品を提供する「センシング事業」という大きく3つの事業を展開しています。

そんなコニカミノルタジャパン株式会社は、ecbeingのBtoB ECサイトを活用して目的に合わせたサイトを3つ構築しDX化を推進しています。今回はBtoB ECサイトを活用した働き方改革を取り組まれるにあたっての施策や戦略、効果、今後についてコニカミノルタジャパン株式会社 取締役 今井 隆広 氏、中村 睦朗 氏にお話し頂きました。

コニカミノルタジャパン株式会社 基本情報

<社 名>
コニカミノルタジャパン株式会社
<設立>
1947年10月
<事業内容>
複合機(MFP)・プリンター、印刷用機器、ヘルスケア用機器、産業用計測機器などの販売、並びにそれらの関連消耗品、ソリューション・サービス。
新規注力事業の強化・拡充のための開発、企画、マーケティングなど。
<資本金>
3億9,710万円

社会と社内の課題を通じた先進的な「働き方改革」

会社として働き方改革を推進するに至った経緯について教えてください。

今井氏:まず世間一般的な社会課題を考えた時に人口統計上、少子高齢化に歯止めがきかないということがわかっていましたので、明らかに就労人口が減っていくことを考えた時に、今の社員数を20年後も同数で確保できているだろうかという、避けては通れない問題に対して注視をしていました。

そのような中、弊社の事業にも関連して言えることで、弊社はお客様に複合機を導入してもらい印刷をしてもらうことで利益を得ていますが、この印刷をする枚数の関係と就労者の関係は密接で、オフィスワーカーが少なくなれば、当然印刷する機会も減り、必要だった複合機の数自体も世の中的に減らして傾向にあることが予想できます。
そういったことから、弊社の事業も転換期を迎えることを想定し、事業面においても今までとは違う側面のサービスを提供していく必要性があると考えるようになりました。
それはやはり同じ社会課題を抱えている企業も出てくるのではと考え、そこに対して弊社自身でまず働き方を見直すことによって、その知見ノウハウというのが役立つものになるのでは、という発想のもとスタートしています。
そこから働き方改革を社内で取り組むことになり、まず手がけたことは場所にとらわれる働き方を絶対にしないということでした。

BtoB ECサイトを段階的に構築するに至った背景と戦略について教えてください。

中村氏:前提としてecbeingさんにご協力頂き構築したサイトは、複合機中心としたオフィス機器を提供する「情報機器事業」で活用することを想定し進めたシステムとなります。
先ほどの働き方改革の背景にてお話しさせて頂いた通り、弊社も競合他社も複合機単体だけでの販売が社会情勢として難しくなりつつあり、関連するソリューションを組み合わせてお客様の満足度を高められるご提案するなどしていかないといけないという状況にありました。
ご提案をするに伴い、増えていくお客様をしっかりフォローしていくことを考えると、サービスの効率化をしていかないといけないというところがベースとしてありました。

それから、複合機をご利用頂いているお客様から様々なリクエストを頂ける仕組みを作りたいというところからスタートし、複合機の修理依頼や点検依頼、消耗品の依頼を受けるとなると今までは営業マンが一つひとつ対応する必要がありました。
消耗品の販売を営業マンがおこなうということは、少額的な取引を訪問販売で対応するということになるので効率も悪く、それを解消するためにECサイトを構築し営業マンが売り歩かなくていい環境を作り、効率性を高めるという目的のもと動き始め、構築したのが複合機のポータルサイト「e-bizhub(イービズハブ)」と法人様向けオフィス用品購買サイト「bizconcie(ビズコンシェ)」になります。

複合機のポータルサイト「e-bizhub(イービズハブ)」

法人様向けオフィス用品購買サイト「bizconcie(ビズコンシェ)」

その後、複合機の関連サービスとしてモノだけではなく、サブスクリプション型を含めたいわゆるソリューション・サービスと言われるデジタル的なモノを提供する方向へと幅を広げていくことになりました。ライセンス販売に近いものになるため、当然「bizconcie」とは区分けする必要もあり、プロモーションを検討する上でも、別でサイトを構築することになり作ったのが、法人様向けサブスクリプション関連商材申込みサイト「bizconcieDX(ビズコンシェディーエックス)」となります。

法人様向けサブスクリプション関連商材申込みサイト「bizconcieDX(ビズコンシェディーエックス)」

結果、サイトが複数に分かれていますが、サイトそれぞれの目的や動機が異なるため、戦略として段階的に構築し分けている状況となります。

ecbeingを採用いただいた理由を教えてください。

今井氏:弊社が構想として複合機ポータルがあり、物販、ソリューション・サービスを見据えている中で、当時複数のシステム会社に相談したところ「スクラッチ」をご提案頂くことがほとんどでした。
そのような中、ecbeingさんはECをベースとして「カスタマイズ」で構築するといったご提案を頂き、弊社として一番肝になってくる外部システム連携も実績があり得意だということで決めさせていただきました。

当然選定に置いては費用も考慮して考えていましたが、スクラッチの場合、構築期間が長く、弊社としては最低限の機能からスタートして、少しでも運用して売上に繋げていきつつ、機能を追加していきたいといったイメージを持っていましたので、そういう意味ではフェーズを切ってカスタマイズを進めていくといった流れに対し、ご理解いただき柔軟に構築できるecbeingさんは魅力的でした。

業務効率と人的リソース、売上の最大化を支えるECシステム

複合機のポータルサイト「e-bizhub(イービズハブ)」のサイト構築以前はどのように業務対応されていたのでしょうか。

中村氏:複合機のポータルサイト「e-bizhub」では修理依頼やトナーの注文がシステムで出来るようになっていますが、その構築以前は基本的にコールセンターでの対応、あるいは現地でフィールドセールスや営業マンに直接お客様から電話や対面でご依頼を受けるという、人的対応をメインとしていました。
「e-bizhub」を運用開始すると、それがウェブ接点で全て受付ができるようになり非常に効率が上がると考え実装しています。

コールセンターの場合、電話のかかってくる時間帯がバッティングする傾向があり、特に土日の休み明けの月曜日の朝一番などの時間は集中してしまい電話が繋がらなくなる傾向もあります。
ただでさえ機械の調子が悪いのに電話が繋がらず、お客様の不満は溜まり、担当営業に電話が回ってくるといった負の連鎖の状態であったので、お客様にとっては入り口として別にリーチを作れたというところが、サービス品質向上の面で非常に大きいと感じています。

法人様向けオフィス用品購買サイト「bizconcie(ビズコンシェ)」のサイト構築以前はどのように販売対応されていたのでしょうか。

中村氏:複合機なら当然、コピー用紙やインクトナーなどの消耗品が必要になります。それをお客様に販売するために、営業マンが一つひとつ対応していましたが、ECの仕組みに変わることで業務効率化を図っています。

実はecbeingさんを採用する前に、一度他社で構築されたサイトに商品を出品させて頂き運用していた時期もあったのですが、表向きはECサイトになっているため、お客様から見ればデジタル化されているように見えていましたが、裏側は結局手作業で人間が支えている状況だったため、自社でECを持つ方針で進んでいきました。

今は構築してから10年という経緯の中で、クロスセルによる販売率の向上もあり、売上規模も広がっています。
当時のアナログな売り方をしていた時の金額ベース以上に成長性を示しており、この仕組み自身の浸透率がこの数年来、急激に上がってきたことで、様々なニーズに対応できることがお客様への手助けにも繋がってきている状況です。
例えば弊社側から数多くの商品を提供できる窓口が一つあれば請求が1本化され、お客様自身の業務負荷を低減するなど顧客のDXにも若干繋がります。

今井氏:ECで売れている商品の情報は現場の営業にも共有しており、その情報をもとに対面で販売する際のプッシュ要素として活用してもらっています。
そこに行き着くまでの当時の苦労でいうと、取り扱っているアイテム数が競合と比較して少ないと見てもらえないので、アイテム数を増やしていく努力も当然していかなければなりませんでした。そのために様々な弊社の仕入れ先との交渉や営業マンを通じたお客様からの声という形の市場のニーズをもとにアイテム数を増やしていきました。
さらにそれをきちんと認識してもらうために、ECもあるのにカタログも作り全国に配って見える化を図りました。
こういった地道な認知活動にすごい時間を掛けたおかげもあり、ようやく弊社の提供する商品が必要なものとして揃えることができました。
また直接在庫を持っているわけではない商品もあり、オーダーを受けても商品が欠品している可能性が0ではないため、そういった時にお客様へのご連絡をしっかり行うなど、電子的にオーダーはしているけど、人としてのサービスを提供しているという安心感を与え、アフターフォローしていくバックオフィススタッフの努力も売上には大きく関わっていると考えています。

BtoB ECでは珍しい定期機能を利用した月額課金モデルを実現されていますが、定期機能を活用した販売戦略について教えてください。

中村氏:最初の構想としては「bizconcie」とは別のサイトでOffice365やセキュリティソフトなどの商材を月額課金モデルとしてサービス展開していくところから始まりました。
ただ、2つのサイトを管理していかなければならないという点で運用効率があまり良くなかったために、「bizconcie」に寄せていったのが最初のきっかけでした。

「bizconcie」の構築後に、法人様向けサブスクリプション関連商材申込みサイト「bizconcieDX」も構築していますが、サブスク型やIT系のサービス商材は、ある程度説明した上でお客様にオプションなどの商品分岐を選択していただく必要があり、通常の物販サイトとUIUXやプロセスが異なるという点で、物販系とITサービス系で分けて見せ方を変えるよう工夫しました。
多岐にわたる条件分岐を整理してecbeing上で、いかに表現をしつつ、買う人と選ばせる人が理解できるような形に仕上げていくかというところがかなり大変でした。

またお客様に対して営業担当者がついており、担当者が代理で注文しフロント側の承認設定を用いて管理することで、お客様に複雑な紙の申込書を記入してもらう手間も減らすことができています。

サイト構築時における苦労について教えてください。

今井氏:当初のアイテム数は3〜5万点ほどで今は30万点以上ありますが、ここまで増やすにあたりサプライヤさんの商品や、弊社の自社商品も含めて色々な外部連携が必要になってくるというところは苦労しました。
特に営業出身でシステム経験のない人材が多い中で、全体像を掴み、サプライヤさんやシステム部門の方とお話しする上で、どのように進めていけばいいのかというところは、最初は非常に敷居を高く感じていました。
そういった中でecbeingさんには間に入ってもらい、弊社が実現したいことのイメージをちゃんと理解していただいた上で、通訳をしていただいたところは非常に大きかったです。
そういった話し合いを2、3年やっていくにつれて、弊社の理解レベルも大分上げることができ、さらに色々なサプライヤさんを増やすことで30万点に至ることができたと思っています。

あとは認知活動の面でも苦労はしました。
もともと訪問販売をしている会社なため、どうしても営業マンありきで話が進んでいきます。そのため、お客様へのアナウンスにしても営業マンを経由しなくてはならず、直接訴求ができない上に思うように進まないというジレンマがありました。
そのジレンマを払拭するために、社内の営業マンにまず理解をしてもらう動きを進めていましたが、それには長い年月が必要でそれがゆえに、なかなか認知されるまでの時間が非常にかかりました。

業務工数の2分の1以上をECが担う

3つのサイト構築で得られた効果について教えてください。

今井氏:効果面でいうと、元々当初の目論見にあった営業部門の工数削減というところについては明確に実感しています。

EC以外で販売する時のプロセスというのは、営業側がオーダーを受けたものに対して、業務部門が発注を全て手作業で入力なければなりませんでした。
それが、「bizconcie」の中でいうと、バックオフィスの後ろにあるEDI連携もしているので、業務部門が手作業で発注している部分も、ECプラットフォームを使って電子化をするという行為ができるように仕組みを後から構築しています。
そうすることで、全体の購買業務そのものの効率化にも繋がっています。

また、弊社が事業推進するにあたってこだわってきたことは、いわゆるEC化率というところになります。
要は営業が手売りをするにしてもECで販売するにしても、金額の大小ではなく、全体の伝票発行数の中で、どこまでECプラットフォームの中で処理できるかということはこだわっていたからこそ、今は半数を超えて全体の構造の中の50%以上がECに流れています。
そういった業務工数の2分の1以上をECが担う形になったということは一つ大きなポイントかなと思っています。

機能面で実感として一番ありがたいというのは、やはり直接のユーザーさんと代理店ユーザーさんで価格を変えられる点です。
30万点の商品がある中で、3,000円から5,000円ほど価格の変更を毎日行っていますが、それを一個一個値付けできるかというと現実的ではないため、価格ランクや商品カテゴリに応じて、きちっとロジックを作り、自動の値付けの仕組みで使っていただけたのは日常的な業務の仕組みの中では一番ありがたいところかなと感じています。
また今後、ecbeingさんのマーケティング分析ツール「Sechstant(ゼクスタント)」を導入することにしまして、今までデータ分析をするときにecbeing側のデータを抜き、基幹側のデータを見たりして、レポートを作っていた作業が楽になくなることを期待しています。

今後ecbeingを活用して取り組んでいかれたい構想や、戦略をお聞かせください。

今井氏:もう既に取り組み始めていることですが、EC自体を弊社の一人の営業マンとして仕立てていく、つまり弊社の一つのチャネルにしていこうと考えています。
これは今の営業スタイルやビジネスのスタンス自体を変えるものではなく、ビジネスの垂直立ち上げを考えたときに、訪問販売に依存できない部分は全てEC化し、ECを窓口として営業の代わりをしていきたいと考えています。
例えば、サブスクビジネスを訪問販売で提供していくと、どうしても時間かかります。垂直立ち上げをしていかなければならない時に、商談率を考慮し何回アタックして何件歩留まりになるのかを考えると、ものすごい数の訪問数が必要になり物理的に難しいことがわかります。そうなると、面で商売していくために無人化をしていくしかないと考えています。
営業マンではなく、プロモーション効果と相乗効果でお客様とのインタフェースを全て電子化に持っていく中で、訪問販売は訪問販売の良いところが活かせれば、ハイブリッド化を実現でき、より相乗効果を上げられるのではと取り組んでいます。

サービスを検討している方へ、一言お願いいたします。

今井氏:過去に「どこの仕組みを使っているのか?」といったお問合せはいろんな方面からいただいていて、ecbeingさんを採用された理由について聞かれた際には外部連携が強く、ノウハウをお持ちであることをお伝えしています。
また、構築から実務運用はもちろん、常に出てくる課題に対して寄り添って伴走いただける姿勢は心強く相談しやすいと日々感じておりますので、目的や進め方が弊社と一致する方はecbeingさんをおすすめできます。



――
コニカミノルタジャパン株式会社
取締役 今井 隆広 氏

コニカミノルタジャパン株式会社
中村 睦朗 氏


・「【bizconcie】コニカミノルタのオフィス用品購買サイト」はこちら
・「【bizconcieDX】コニカミノルタの法人様向けITサービス販売ストア」はこちら


●取材・文:塩見 駿介





  

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