クローズドサイトとは?オープンサイトとの違いやBtoB ECでの活用方法を徹底解説

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ECサイトには、オープンサイト・クローズドサイト・半クローズドサイトと呼ばれる大きく3つの公開方式が存在します。これらの方式にはそれぞれ特徴があり、ECサイト構築においては目的を定めるために大切な部分になります。
中でも今回はクローズドサイトに焦点を当て、オープンサイトとの違いや、企業間取引であるBtoBにおける活用方法を紹介していきます。

ECサイトには、オープンサイト・クローズドサイト・半クローズドサイトと呼ばれる大きく3つの公開方式が存在します。これらの方式にはそれぞれ特徴があり、ECサイト構築においては目的を定めるために大切な部分になります。
中でも今回はクローズドサイトに焦点を当て、オープンサイトとの違いや、企業間取引であるBtoBにおける活用方法を紹介していきます。


クローズドサイトと半クローズドサイト(セミクローズドサイト)とは?

クローズドサイトと半クローズドサイトは公開範囲を絞りながら展開するECサイトの公開方式で、主に会員制ECサイトで用いられることが多いです。ここではそれぞれの特徴を見ていきましょう。

クローズドサイト

クローズドサイトとは会員のみが閲覧できる、一般に対して一切公開しないサイトのことを指します。サイトを閲覧するには専用のIDとパスワードを用いてログインする必要があるので、会員登録済みのユーザーしか閲覧できない仕組みです。
会員登録するまでサイトの中を見ることができないので、ユーザーは取扱商品やその販売価格といった詳細などに関してはログイン後に初めて見ることができます。

そのため、既存顧客に利用してもらうBtoB ECサイトをはじめ、社内販売や職域販売、学校用品の販売といったような特定の顧客に商品を販売するECサイトにマッチした方式です。

半クローズドサイト

サイト自体はオープンになっているため誰もが閲覧することができるものの、非会員が閲覧できる内容を一部分のみに限定している方式が半クローズドサイトです。セミクローズドサイトとも呼ばれるこの方式は、商品の販売価格や納期といった詳細情報の閲覧や購入時には会員登録が必須になります。

BtoB ECにおいては既存会員である企業に対してはサイト上で買い物をしてもらうだけではなく、まだ取引がない企業にはまずカタログのようにサイトを閲覧してもらい、そこから新規取引の受付をECサイト上で行って購買に繋げるといったように新規顧客の開拓にも活かすことができます。

クローズドサイトのメリット・デメリット


メリット

顧客を絞って取引ができる
クローズドサイトは会員登録が済んでいる顧客しか利用できないため、特定の顧客(企業)とだけ取引を行うことができます。また会員登録時は、申し込みフォームに必要な情報を記載してもらい事前審査を行う形を採ることもできるので、事業者側にとって信頼できる企業のみといったように取引先を絞ることができます。

顧客ごとの対応ができる
クローズドサイトでは顧客に合わせて商品の価格を設定したり、販売できる商品を限定したりすることができます。価格の設定に関しては商品価格を顧客に合わせて変えるやり方もできれば、顧客ごとに掛け率を設定する方法も可能です。

業務を効率化ができる
従来、電話やFAXなどアナログな方法で対応していた複雑な受注業務を、全てシステム上で完結させられます。業務を自動化することで、業務負荷ならびにミスを減らして業務の効率化に繋げていくことができます。

情報の公開先を限定できる
既存会員のみアクセスできるという点で、クローズドサイトを用いることで情報の公開先を限定することが可能です。そのため、販売価格や納期といった商品詳細をはじめ、競合他社などに知られたくない情報を見られるリスクがありません。

顧客に合わせたマーケティングができる
クローズドサイトは会員制のため、登録している全会員の情報を保有することができます。その情報を基にクーポンの発行やキャンペーンの実施できるので、顧客属性にマッチしたマーケティングを行うことが可能です。

デメリット

新規顧客の獲得に向いていない
クローズドサイトは非公開のため、会員以外はサイトの中を見ることができません。ですので、新規開拓にマッチしておらず、新規の顧客をサイト上から獲得することはほぼ無理と言っても良いでしょう。

サイト構築が難しい
クローズドサイトはサイト上で必要な条件や手順、ルールなどを設定する必要があります。そのため、この後紹介するオープンサイトと比較するとハードルが高く、構築が難しいです。

オープンサイトとクローズドサイトはどう違う?

制限をかけながらサイトを運営するクローズドサイトと反対に、契約の有無や会員登録の状態に関係なく誰もが自由にアクセスできるサイトがオープンサイトです。皆さんが日常生活で使っている一般消費者を対象にしたBtoC ECサイトのほとんどが、この方式を利用しています。BtoBにおいては、アスクルやモノタロウなどがオープンサイトにあたります。

オープンサイトにおける商品購入の流れは事業者の方針によってまちまちですが、基本的には初回購入時に入力した個人情報をそのまま会員情報として登録したり、中には“ゲスト購入”という形で会員登録なしで簡単に商品購入ができるサイトもあります。このようにオープンサイトはクローズドサイトとは大きく異なり、取引先を制限することなく商品を販売することができるので、多くの顧客に対して広く商品を販売したいという事業者にマッチしている方式です。

また、BtoBにおけるクローズドサイトとの違いの一つが決済方法です。クローズドサイトでは既存顧客が会員登録をする場合は、事業者側で個社ごとに与信を管理しながら請求書払いなどのまとめた後払いが多くなります。一方でオープンサイトでは、与信管理をしている顧客ではないため前払いやカード払い、都度払いといったような決済も利用できるという点が異なっています。

BtoB ECにおいてクローズドサイトを活用できるケースは?

顧客ごとに違った条件がある場合
ここで言う条件とは、顧客ごとの掛け率や販売価格、販売する商品の種類などを指します。もし、こうした条件が顧客ごとに異なるのであれば、既存の条件を踏襲してサイト運営ができるクローズドサイトの特性が活きてきます。

既存取引先が多い場合
既存取引先が多ければ、取引先ごとに関係性の違いが出やすくなります。その場合、顧客とのコミュニケーションは限定的に行うのがベターです。クローズドサイトでは顧客情報を網羅的に取り扱うことで出す情報を変えられるため、顧客と事業者の関係性に合わせて最適な情報提供の実現が可能です。

情報の公開範囲を限定したい場合
前述の通り、クローズドサイトは既存会員のみアクセスできるため、情報の公開先を限定できます。卸売事業者のようにもし、競合や一般ユーザーなど商品情報や販促情報など公開したくない情報がある場合はクローズドサイトを活用するのが良いかと思います。


卸売事業者の自社ECサイト構築方法について解説
詳細はこちら

業務効率化を行いたい場合
繰り返しになりますが、ECサイトを導入して受注業務を全てシステム上で完結できるようにすることで、従来の複雑かつアナログな業務の効率化に繋がります。こうしたことから、受注業務の効率化を目的に、クローズドサイトを構築するという事業者も多くいます。

クローズドサイトがマッチしないケースは?

既存の顧客ならびに取引量が少ない場合
既存で取引している顧客や、取扱商品、そして日頃受ける注文の数が少ない場合は、わざわざクローズドサイトで構築をして情報公開を限定する必要はないでしょう。その場合は、まずサイトの認知を高めていったり、新規の顧客を獲得したりすることが必要になるので、そこに注力できるサイト作りを意識してみてください。

新規顧客を開拓したい場合
新規顧客の開拓をする場合には、サイトを知ってもらい利用してもらうことが一番重要です。そのためにはクローズドサイトではなく、スモールB型と呼ばれるオープンサイトを構築することがベストです。スモールB型のECサイトは売上拡大や新規顧客をアプローチすることを目的に構築されることが多く、構造としてもBtoCのECサイトと似ていることもあるのでシンプルに作れるというストロングポイントを持っています。

ecbeing BtoBで構築したクローズドサイトの事例と効果

業界No.1のECサイト構築実績を持つECサイト構築プラットフォーム ecbeing BtoBは、企業間取引で発生する業務に対応できる標準機能を多数持ち合わせています。この標準機能を用いて、オープンサイトだけではなくクローズドサイトに至るまで、事業者が抱える課題や実現したいことに対して最適なBtoB ECサイトを構築できる仕組みです。
今回は、ecbeing BtoB用いて構築したクローズドサイトの事例を紹介します。

【富士電機機器制御株式会社様】

「コンシェルジュ」をコンセプトに、10万点に及ぶ自社製品を選定してもらうためのツールとしてecbeing BtoBを用いたクローズドサイトを構築。他社の製品型番を入力すると自社の相当製品を表示するといった他社と差別化する機能を加えたことで、顧客からは「使いやすい」と好評のページになりました。また、自社営業担当の業務もこれまで問い合わせる必要があった内容をサイト内で簡単に調べられるようになり効率化に繋がっています。

富士電機機器制御様の詳しい事例はこちら
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【株式会社リガク様】

既存顧客である海外の代理店に向けたクローズドサイトを構築。ECサイトをオープンしたことで見積発行の自動化や顧客側が注文後の状況を見られるようになり、それまで月間500件ほどあったメール問い合わせを3分の1から5分の1まで減らすことに繋がりました。

リガク様の詳しい事例はこちら
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その他BtoB ECの活用事例を見たい方はこちらの動画をチェック
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まとめ

BtoB ECサイトの公開方式には自由にアクセスできるオープンサイト、公開範囲などを制限しながら展開する半クローズドサイト・クローズドサイトと大きく3種類があります。これらの方式にはそれぞれ特色があり、主にオープンサイトは売上拡大を目的に、半クローズドサイトやクローズドサイトは業務効率化をしたい、顧客に合わせて情報公開やマーケティングを行いたいといった目的で採用されることが多いです。
これからBtoB ECサイトの新規構築やリニューアルを検討される方は、目的をはっきりとさせてどの形式で、どんなサイトにしていくのかをこの記事を参考にしながら検討を進めてみてください。





  

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