雑誌コンテンツ重視の情報発信型メディアECサイト『FLAGSHOP』
昨今インターネットの台頭は、その便利さや手軽さによって新たなビジネスが次々と生み出される一方で、紙の雑誌が振るわなくなり多くの出版社が苦境に立たされるという状況も作り出しました。そんな中、出版社が活路を見出したのがEC事業です。
出版社の優れた良質なコンテンツと編集力、情報発信力を生かし、雑誌にも負けない情報量を掲載したECサイトを作り上げたのです。こうして作られたクオリティの高いサイトは、多くのユーザーを魅了することとなりました。
そんな出版社のEC事業の中でもユーザーを飽きさせないサイト作りに成功している、集英社のファッション通販サイト『FLAGSHOP』をご紹介します。
株式会社集英社の概要
株式会社集英社は、日本国内の出版業界でトップクラスの実績を誇る大手総合出版社です。
大人気少年向けコミック誌『週刊少年ジャンプ』や、少女向けコミック誌『りぼん』『マーガレット』、女性誌では『LEE』『MORE』『non-no』『SPUR』等が有名で、出版不況といわれる近年においても優れた実績、売上高を維持しています。
2007年よりEC事業にも参入し、毎年増収増益を記録しています。
『FLAGSHOP』の特徴
『FLAGSHOP』は集英社が出版社ならではの強みを存分に活かし、他のECサイトとの差別化を図っています。1,000以上のブランドを取り扱っており、女性誌の掲載アイテムも購入することができます。
ファッション雑誌にも劣らないクオリティ
ファッションの分野では写真をふんだんに使い、チラシやカタログのように商品を見やすく装飾したサイト作りが必要になります。
『FLAGSHOP』は出版社のコンテンツ制作力の高さを生かし、美しい写真やレイアウト、モデルやバイヤーの選定などがなされており、雑誌にも劣らない高いクオリティのECサイトとなっています。
雑誌掲載のアイテムが手軽に購入可能
女性誌を閲覧していて欲しいアイテムがあったとしても、ブランドやショップを調べ、問い合わせて購入となると非常にプロセスが長くなってしまいます。その手間が面倒になり、離脱してしまうユーザーも少なくありません。
『FLAGSHOP』は、対象雑誌の雑誌掲載商品を専用ページから細かく条件を指定して検索できるうえに、アイテム名でのキーワード検索でダイレクトに検索することもできます。欲しいアイテムがあれば即購入することが可能で、在庫状況も一目で分かるようになっています。
ユーザーの手間を省き、欲しいアイテムを手に入れることができる確実性を上げるなど、購買へのプロセスの敷居を下げるという戦略も重要なポイントです。
誰でも使いやすい優れたユーザビリティー
雑誌掲載商品以外にも、『FLAGSHOP』は欲しいアイテムをさまざまな角度から探すことができます。
ブランドやアイテムなどで絞り込むのはもちろんのこと、その中からセール商品だけを表示させたり、発売日が新しい順に並び替えたりすることも可能です。またカラーや価格などから絞り込むことも可能で、サイズに至ってはウェアだけでなく靴のサイズやブラのカップ、キッズ服は子どもの身長からも探せます。
こういった多角的な検索機能によって、ユーザーは求めているアイテムまで簡単にたどり着けます。
様々な特集が組まれていて飽きない
『FLAGSHOP』はコーディネートスナップやバイヤーのオススメ、流行りのアイテムなど、ユーザーの興味を引く特集が豊富で他のサイトとは比較にならないほど情報が充実しています。
特集はトップページの上部に掲載しており、サイトの最も主要な導線として機能しています。
ワンクリックで現在公開している全特集を一覧表示でき、それぞれの特集ページは縦長にレイアウトされています。それにより、たくさんの特集が組まれているのにも関わらず、少ないクリック数で回遊できるため、より多くのページがユーザーの目に留まりストレスも少ない構成となっています。
人の存在を感じさせるサイト構成
『FLAGSHOP』は、モデルがアイテムを着用している写真がたくさん掲載されているので、より一層リアルに着用感をイメージすることができます。
またモデルが着用しているコーディネートの使用アイテムをその場で紹介しているページもあるので、マネキン買いのような買い方も可能となっています。
他にもバイヤーのオススメコーデの特集ページでは、バイヤーの顔写真やコメントも掲載されており、通販ながら実店舗販売に近い感覚で買い物を楽しめるのもポイントです。
会員登録でさらに便利でお得に購入可能
会員登録をすれば会員限定セールや先行予約、一部の会員限定サービス等が利用可能で、更にお得に楽しく買い物を楽しむことができます。
クーポンプレゼント等で会員登録を誘発、そしてユーザーを囲い込むような施策は生涯顧客価値を上げることにも役立っています。
成功事例を参考に自社の施策や戦略を考える
ECサイトと雑誌をうまく連携させた『FLAGSHOP』は、情報の充実化や多角的な検索機能の搭載など、ユーザーが魅力を感じるように、そして快適に買い物ができるように細部までさまざまな工夫が盛り込まれています。競合サイトとの差別化を図るために、ユーザー目線に立ったさまざまな施策を考えることが重要なポイントです。
今回ご紹介した集英社の『FLAGSHOP』の施策を参考に、自社情報を集約し、情報発信型のコンテンツECサイトにしていきましょう。