黎明期から現在までのEC市場を振り返る

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ネットショッピングやサービスの依頼など、ECサイトの普及はとどまることを知らない勢いですが、皆さんは今EC市場が今までどのように成長しどこまで拡大しているのかをご存知ですか?

楽天やアマゾンなどECモールの躍進から法整備、スマートフォンの普及などを含めて、ECサイトの発展の歴史や現在のEC市場状況を知ることは、EC戦略を立てる上で非常に重要です。今後の進展を予測するためにも今回はEC市場の黎明期から現在までを振り返りましょう。

そもそもECサイトとは?

ECサイトという言葉が近年は物販ビジネスには欠かせないキーワードになっていますが、皆さんはそもそもECサイトという言葉をどれくらい説明できますか?

ECサイトというのは電子商取引(Electronic Commerce)サイトを略称したもので、インターネットを介して行う商取引きの場所のことです。

しかしECサイトと言ってもBtoC、BtoB、CtoCなどさまざまな種類が存在します。

BtoC(Business to Consumer)とは個人消費者向けのサービスで、BtoB(Business to Business)とは法人顧客向けのサービスのことを指します。楽天市場やアマゾンなどのようにECサイトというとBtoCのサイトをイメージしやすいかもしれませんが、実は市場規模でいうとBtoBのECサイトの方も非常に数があります。

またCtoC(Consumer to Consumer)のECサイトとは個人消費者間で行われる商取引のことを指します。今まではヤフオクがCtoCの代名詞的存在でしたが、近年ではメルカリなどがスマホの普及とあわせて急激に成長をしています。個人の出品、売買に特化したスマホアプリによって、今までは利用していなかった様々な層を取り込んで成長している点は今後のサービス拡充含めてBtoCの事業者としても注目ではないでしょうか。

> ECサイトのリニューアル手順についてはこちら

> 「パッケージ」と「ASP」の違いについてはこちら

> ECサイト構築方法についてはこちら

ECサイトでモノを買うのが当たり前の時代

アメリカではすでにアマゾンが1994年インターネット書店サービスを開始していましたが、日本でECサイトが広まり始めたのは、1997年に楽天の前身であるエム・ディー・エムが 楽天市場を開始したことを発端としています。

その後2000年以降にはインターネットが広く普及し、楽天やYahoo!ショッピングなどのモールだけでなく自社ECサイトも持てるようになってきました。また同時に個人情報保護や購入トラブルを解決するための法律などが整備されました。

2010年以降になると例えばFacebookがEC事業を開始したり、さまざまな企業がSNSを活用してファンの囲い込みや販促、広告手段としてECサイト戦略につなげたりするところも増え、今後はSNSの活用はビジュアルマーケティングというマーケティング手法としてさまざまなECサイトにも取り入れられる事でしょう。

急成長を遂げるEC市場

通信販売市場の売上高

出典:公益社団法人日本通信販売協会 2015年度(平成27年度)通信販売売上高について

日本通信販売協会が2016年8月に行った報告によると、通信販売市場での売上は1998年度から17年連続して上昇しており、2015年度の調査では市場売上が6.5兆円と過去最高に至っています。

SNSなどの新しいマーケティング手法が導入され始めた2010年頃は成長率が8〜9%と高まり、2015年度も前年比5.9%の成長率を記録するなどEC市場の急成長が分かります。

このような急成長を遂げるEC市場の背景にはいくつか今後のEC戦略にもつながりそうな注目点があります。

まずは先述したようにSNSなどを含めた新しい総合的なマーケティング戦略です。複数の販路を確保するマルチチャネルから発展して、実店舗やネット店舗、SNSの境界を極力なくしてさまざまなところから販促を行うオムニチャネルが発展しました。

当時代表的なところでは海外の大手百貨店Macy’sの例が挙げられます。Macy’sは実店舗とECサイトの在庫連動を行い、顧客とともに店舗で商品の口コミを調べたり、店舗の在庫がない場合はその場でECサイトから注文を完了させ後日配達したり、SNSと連動してオススメ商品を表示したりなどの対策を行いました。

この購入や販促チャネルの境界を超えて行うオムニチャネルの導入によりMacy’sの売上は約5年で40%ほどまで上昇しました。

また、アマゾンや楽天、Yahoo !など大手モールでもさまざまな企業の市場参入を助ける役割を拡大しています。特に大手のYahoo!ショッピングでは2013年に出店に関わる出店料や販売手数料を完全無料にしたことで店舗数を圧倒的に増やし、企業が安心してEC事業に参入できる土台を整えました。

また、楽天は顧客が店舗を訪れても楽天ポイントを貯めることができるというO2Oサービスを2014年から開始したことで参入企業をオンラインのみならずリアル店舗でもサポートしています。

インターネットの端末別 利用状況

出典:総務省 平成 28 年通信利用動向調査の結果 インターネットの端末別利用状況

さらにパソコンからのEC利用のみならずスマートフォンでのEC利用も高まったことが近年のEC市場の成長を支えています。自社ECサイトを持つところでもスマートフォン用サイトへの関心を高めており、パソコンとはまた異なるEC戦略が考えられています。

パソコンの普及に伴いネットショッピングが身近に

総務省が行った調査によると、2016年時点でインターネットの個人利用者は83.5%で20〜39歳の約半数がECサイトの利用を目的にしていると答えているようです。13〜19歳および60歳以上は20%未満とまだ少ないですが、若い世代を中心にECサイトはますます身近になりつつあります。

 インターネットの利用状況(個人)

出典:総務省 平成 28 年通信利用動向調査の結果 Topic 1 インターネットの利用動向

さらに同調査ではインターネットを利用する際、スマートフォンでの利用はパソコンでの利用に引けを取らないことが分かっています。

ファッション系の通販サイトや若年層向けのECサイトではスマートフォンからの購入がパソコンからの購入を上回っていることもしばしばあり、ネット環境さえあればどこからでも買い物されるような時代が来ています。

今後も増え続けるECサイト

ここ20年ほどで急激に成長しているEC市場では今後もECサイトの数が増え続けることが予測されます。その分競合他社でもECサイトを利用するところが増え、EC業界ではさまざまなマーケティング手法やユーザー施策が大切になるでしょう。

競合他社に負けないようなECサイトを構築するには次の3つのポイントが挙げられます。

(1)サイト戦略

まずはサイト戦略です。SNSやブログなどを利用したコンテンツマーケティングはもちろんのこと、キャンペーン施策やメルマガなどを活用していつでも顧客が楽しめるような販促戦略ができることはECサイトの強みでもあります。

(2)集客

次に集客です。企業によっては集客にお金をかけるのをためらう方もいますが、今後多くの競合他社サイトが出てくる中キーワードだけでのサーチ対策では埋もれてしまう可能性もありますし顧客にアピールするのが遅くなる可能性もあります。

広告やアフィリエイト、SNS施策など自社商品にあった集客戦略があるはずなので工夫して行うことが大切です。

(3)使いやすいサイト

最後にユーザーが使いやすいサイト作りです。せっかく費用と時間をかけて人を集めても使いにくいサイトでは直帰や離脱が多くなってしまいます。

ユーザーが訪問した際に分かりやすく、欲しくなるようなサイトデザインを考えることも重要なポイントです。

今後広がり続けるEC市場でユーザーの心をつかめばビジネスの躍進につながりやすくなるので、ぜひ上記3つの点を参考にしてみてくださいね。

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