ファンに嬉しい機能が満載の『エディー・バウアー オンラインストア』
ファッションやアパレルブランドにとって「ファンの育成」は大きな課題のひとつです。商品そのものの品質やデザイン性もさることながら、いかに手厚いファンサービスが提供できるかが重要なポイントとなります。
昨今の通販・ネットショッピング全盛の状況下において、ECサイトがファンサービスの担い手として注目されています。
今回はエディー・バウアー・ジャパンが運営するオンラインストアの事例から、ECサイトとして提供できるファンサービスの施策についてご紹介します。
エディー・バウアー・ジャパン株式会社の概要
ダウンジャケットの生みの親として知られるエディー・バウアーは、1920年にアメリカのシアトルにおいてスポーツ用品店としてスタートしました。
創業者エディー・バウアーは真冬の釣りに出掛けた際に凍傷になりかけ、その苦い経験から自身の手で最高の防寒着を作ろうと決心し、1936年に羽毛を使ったキルト調のダウンジャケット『スカイライナー』を発案し、大ベストセラーとなりました。
それからエディー・バウアーの製品は、ヒマラヤ遠征やアメリカ初のエベレスト登頂など数々の極地探検において採用されることとなり、そこで得られたデータやノウハウが商品作りにフィードバックされています。
現在ではアウトドアジャケットを中心に、ビジネスからカジュアルまで幅広く対応する総合アパレルメーカーに成長しました。
日本においては、1993年にオットー・ジャパン社とエディー・バウアー社との合弁会社としてエディー・バウアー・ジャパンが設立され、翌年には自由が丘に1号店がオープンしました。
現在では直営店のほか、カタログ販売やオンラインストアを通して各種アパレル商品を提供しています。
エディー・バウアー オンラインストアの特徴
『エディー・バウアー オンラインストア』は、シンプルかつ機能的というブランドイメージが表現されたECサイトになっています。特にカテゴリ検索機能が充実しており、簡単に目的の商品が見つかるよう工夫されています。
特徴的な商品ライン
まずエディー・バウアーらしさが出ているのが、グローバルナビから商品ライン毎に絞り込むことができる点です。商品ラインは『ファーストアセント』『モーション』『トラベックス』『スポーツショップ』の4種類があります。
『ファーストアセント』はアスリートが商品開発に携わった本格的アウトドアギアのラインで、『モーション』はランニングやトレーニング、ヨガなどに最適な着心地と機能性を提供するライン、『トラベックス』は旅行に最適な機能を備えたライン、そして『スポーツショップ』は創業者エディー・バウアーのスピリッツを反映し、フィールドスポーツに最適なスタイルを提案するラインとなっています。
本格的アウトドアからタウンユースまで、幅広く対応するエディー・バウアーならではの絞り込み機能といえます。
季節に応じた特集
トップページには、季節に応じた特集コーナーが設けられています。梅雨の時期から夏季にかけては「父の日特集」や「クールビズ特集」、速乾性に優れた素材の「リネン特集」などの特集が組まれ、ユーザーにタイムリーな提案を行っています。
充実した会員特典と公式アプリ
『エディー・バウアー オンラインストア』では『クラブ エディー・バウアー』への会員登録が無料でできるようになっており、新規入会するだけで1,000円割引のクーポンをもらうことができます。
年度中の累計購入金額に応じて会員ランクが上がり、ダイヤモンド会員になると2,000円割引クーポンを年4回(年間合計8,000円分)もらうことができるというお得な会員制度です。
クーポンはECサイトだけでなく、店舗でも利用することができます。
年間5万円以上購入すると会員限定セールへの招待を受けることができるなど、ファンにとって嬉しいさまざまな特典を提供しています。
『エディー・バウアー公式アプリ』では、ブランド最新情報や店舗検索、デジタルカタログなどの機能を有し、アプリ限定のクーポンをもらうこともできます。
会員登録やアプリをダウンロードすることに得られる特典を充実させることで、ファンの満足度やリピート率を上げています。
交換時の返送料無料
ECサイトで服を購入する際に心配なのが、購入前に実際に商品を手にとって触ることができない点です。事前に確認することができないため、商品が届いてみたらサイズが合わなかったり、色やデザインがイメージと異なっていたり、素材が気に入らないといったことが起こり得ます。
こういったユーザーの不安を解消するために、『エディー・バウアー オンラインストア』では商品到着から2週間以内であれば返品・交換を受け付けています。
さらに交換時に『お手軽交換便無料サービス』を利用すると、返送料が無料になります。これによりユーザーは安心して商品を購入することができます。
配慮が行き届いたサービスでファンを育成
今回ご紹介した『エディー・バウアー オンラインストア』は、様々なファンサービスを提供し、他のECサイトとの差別化を図るとともに、ブランドのファン育成に成功しています。
高いコストを掛けて特別な機能を実装しなくとも、ユーザーのニーズを少しずつ形にしていくことで「かゆいところに手が届く」ECサイトを構築することができます。
実店舗のように手厚いファンサービスをECサイトでも提供できないかと悩まれている担当者の方は、『エディー・バウアー オンラインストア』の事例を参考にしてみてはいかがでしょうか。