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「ネクタイの田屋」がECサイトリニューアルで運用の効率化。お客様が探しやすく田屋の技術・デザイン・品質が伝わるサイトへ。

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公開日:
▼導入システム・サービス
メルカート , visumo

1905年に創業して銀座に店舗を構え、「ネクタイの田屋」として知られている田屋。自社工房を持ち、高密度、高品質のオリジナル生地で作り上げたネクタイ、シャツを世に送り出し、創業以来、まさに銀座の伝統として、110年以上の長きにわたって支持されている。
ECには2004年にホームページを開設時から取り組んでおり、2019年1月には、ecbeingのメルカートを導入してECサイトをリニューアルした。

今回は、このリニューアルの背景やその後の変化について、株式会社田屋の岡野 千里さん、小林 昇太さんに聞く。

田屋 基本情報

<社 名>

株式会社 田屋

<設立年月>

1952年(昭和27)9月 (創業1905年)

<事業内容>

自社のオリジナル品を中心とする内外の紳士洋品/小物雑貨の小売販売

<従業員数>

38名(2019年1月現在)

<資本金>

2000万円

<本店所在地>

東京都中央区銀座4丁目6-17


伝統に加え新しさも。すべて織で緻密に表現するのが田屋製品の良さ

伝統に加え新しさも。すべて織で緻密に表現するのが田屋製品の良さ

――御社の事業の概要をお教えください。やはり田屋様というとネクタイですね。

岡野:はい。弊社はオリジナルのネクタイとシャツを中心に販売する、紳士洋品の専門店です。自社工房では、オリジナル生地のデザインと生産、そして店舗での販売と、一貫した工程をすべて自社で賄っています。ほかにも、輸入品のニットウェアや帽子、マフラーの小物など、扱う品目は、紳士洋品全般にわたっています。他所にないものをご提供したいという理念の下、伝統にトレンドをプラスした、常に田屋らしいデザインを心がけています。

――やはり「織」が、「他所にないもの」の最たるものということになりますか?

岡野:そうですね。すべてを織で緻密に表現するのが、田屋製品の良さの1つです。プリントでは簡単にできることも、あえて織を使うことで、さまざまな配色や陰影、凹凸などの表現に挑戦しています。

やはり実物を見ていただければ、田屋の技術が一番伝わりやすいのですが、まずはブランドを知っていただかないと、それも難しいと思います。その導入部となる情報発信の場として、Webサイトがあると考えています。

年2回、200以上の新柄と新色を発表。ECでは最新アイテムから過去のものまで取り揃え

年2回、200以上の新柄と新色を発表。ECでは最新アイテムから過去のものまで取り揃え

――それに加えて、ECということで、購入いただくのもWebサイトの大きな目的になりますよね?

岡野:そうですね。ブランドとしては購買の年齢層が高く、遠方にお住まいで、なかなか東京へお越しになれないというお客様などに、ECでお買い求めいただいています。

――ECと店舗では、扱っている商品は異なるのでしょうか?

岡野:ECでは、主にオリジナルのネクタイとシャツを扱い、店頭では、ネクタイ、シャツのほか、ジャケット、コート、帽子、マフラー、小物類も扱っています。ネクタイは、春と秋の年2回、200以上の新柄と新色を販売しますが、ECでは、ほぼすべてを掲載し、力を入れています。柄やカラーバリエーションも多いため、店舗では、シーズンの新商品をメインで置くことになりますが、ECでは、過去の人気作から最新作までご購入いただけます。過去の商品を気に入ってくださり、お問合せいただくお客様も多くいらっしゃいます。

――女性のお客様の割合も多いと伺いました。女性は贈り物として購入されるのですよね?

岡野:はい。女性のお客様は、ギフトのラッピングをご要望なので、ほとんどギフト利用ですね。


メルカートは求めていた機能面と費用面をバランス良くクリアしていた

メルカートは求めていた機能面と費用面をバランス良くクリアしていた

――今回のサイトリニューアル前には課題があったそうですね。

小林:サイトの検索機能が充分ではありませんでした。先ほどもいいましたが、弊社では1シーズン200以上の新作ネクタイを出し、ECでは、過去のものも載せています。全商品から探すとなると、色や価格での絞り込みがないと、なかなかお客様が探しづらい。

また、運営面では、バックオフィスと実在庫の不一致という問題がありました。根本の原因は、包装の情報の持ち方で、通常包装、簡易包装、リボン包装、のし包装と、それぞれSKUで、分けて管理していましたが、1商品に対して複数のSKUがあり、「ある商品が、簡易包装で売り切れても、リボン包装には在庫がある」といった状態になってしまって……修正して、何とか運営してきましたが、先を見据えて、リニューアルした方が良いと考えました。


岡野:情報発信という面では、旧サイトのデザイン性が、実店舗とのイメージとかけ離れているということがありました。本店自体は、2010年に新装し、現代に見合うスタイリッシュさを身に付けたのですが、サイトは、そのままの状態でした。それを一新することで、店舗以外の遠方のお客様にも、田屋の良さが伝わるようなものにしたいと考えました。

事前の課題として、やはり弊社の利点が十分に「伝わっていない」という点が大きかったです。技術・デザイン・品質に自信を持って作っている製品が、一般のお客様には伝わっていない。そこを、Webサイトならではの、画像、動画、言葉の表現を駆使することで「伝える」ことができるのではないか。そう考えて、今回のリニューアルで注力しました。

――メルカートを選んだ理由を教えてください。

岡野:メルカートは、弊社がカートシステムに求めていた機能面と費用面を、バランス良くすべてクリアしていました。今後を見据え、クラウドのカートシステムを検討していたのですが、大手では費用面が合わず、ベンチャー系のものは運用面の事例が少なく、セキュリティ面なども不安でした。弊社のお客様は、社会的な地位の高い方が多くいらっしゃいます。そのため情報が漏えいするようなことは、絶対にあってはいけません。本当に、御社のメルカートがあって良かったと思いました。


小林: 1000社以上の実績があるecbeingさんのシステムで、クラウドということで、安心感がありました。


岡野:それと、改善に加えて、できることが多かったのも印象的です。visumoもその1つで、今後弊社がトライしたいことが、ecbeingさんとご一緒すれば実現できるということがわかったことも、大きな決め手になりました。


visumo導入で、コーディネートコンテンツとインスタからの流入を強化

visumo導入で、コーディネートコンテンツとインスタからの流入を強化

――今回のリニューアルにはどのくらいの期間がかかったのでしょう。苦労した点、実装で大変だった点などはありましたか?

岡野:期間は、約半年です。当然問題は起こりましたが、その都度ecbeingさんから「こうしたらどうか」とのご提案をいただき、何とか最後まで乗り切りました。


小林: 苦労したのは、ギフトラッピングですね。当初、選択項目が多すぎて煩雑でしたが、お客様にわかりやすく提示することが重要なので、いろいろとご対応をしていただき、納得のいく現在の形に仕上がりました。

別の会社では、不具合の時に相談しても、対応してもらえなかったり、追加料金の話になったりと、慌てるケースも多々ありました。ecbeingさんの場合は、きちんと聞き取りをしていただいた上で、的確な対応をしてくださいました。困った局面もありましたが、結局解決されて、対応力が違うと感じました。

――「コーディネート」ページは、今回visumoで実現されたのですよね?

岡野:はい。田屋のネクタイは、ユニークな柄も多く、一見着こなしも難しいと思えるかもしれません。ですが、身に着けてみると、意外と合わせやすく、締めやすいという特徴をvisumoの導入で提示できるようになりました。しかもinstagramと連携して、新規顧客の流入も見込めるというのも魅力でした。

お客様の満足や評価を実感。発送工数削減や分析データ拡充も実現

 お客様の満足や評価を実感。発送工数削減や分析データ拡充も実現

――リニューアルからまだ間もないですが、お客様の反響など見られましたか?

岡野:インスタの「いいね」の伸びは、以前よりもよく、「コーディネート」ページに掲載した商品が、実際に売れてもいます。閲覧されたお客様から「このネクタイがどう見えるか、コーディネートしてもらえませんか」というご依頼もいただいております。また、注文時のコメント欄で、見やすく、探しやすくなったというお声もいただいており、ご評価いただけているのだなと、大変ありがたく思っています。

――運用面で変化はありましたか?

小林:自社で梱包から発送もしているのですが、以前はお客様への連絡は手作業でした。今回システムを連携して、発送する注文データから、直接お客様へ自動的に連絡できるようになったので、だいぶ手間が省けました。


岡野:収集・分析できるデータが増えたのも、今後の運用面からは、大変助かります。サイトへの流入は、30〜40代の層が多いのですが、流入のわりに、この層の購買は低く、むしろ年配層の購買が高いのが現状です。今後、30〜40代の方にも是非田屋をご愛用いただきたいと思っていますので、そこをより分析していきたいですね。


小林:「年配層」のブランドというイメージがあるので、「コーディネート」ページを活用しながら、若い層にもアピールしていきたいと思っています。

――ありがとうございます。最後に、EC事業領域でのアドバイスや注意点を伺えますか?

岡野:気をつけていたのは「最初の出発点からズレない・ブレない」ことです。最終的には、その出来に影響することなので、具体的に計画書にしておいて、迷ったら見返す、ということを何度も繰り返しました。


小林:御社やデザイン会社に任せきりにせず、自分も作っているという意識を大事にしました。「伝えた」「伝わった」つもりで済まさず、しっかり確認を取り、齟齬が起こらないようにすることが大切だと思いました。


――


株式会社田屋

岡野 千里(おかの・ちさと)


株式会社田屋

小林 昇太(こばやし・しょうた)


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