ECサイトのメルマガ配信効果を最大限に高める3つの工夫
お得なキャンペーンや新着情報を発信するメルマガ配信は消費者の購買意欲を高めるために大きな役割を担います。多くのECサイトがメルマガ配信を利用したプロモーションを行う中で自社のメルマガを読んでもらうようになるにはどのような差別化の仕方があるのでしょうか?
メルマガが開封され読まれるために必要なのは受信した際のインプレッションを高めることです。今回はECサイトのメルマガ配信効果を最大限に高めるために必要な工夫をお届けします。
ECサイトのメルマガは開封されてこそ意味がある
今やECサイトにとってメルマガの配信は重要なマーケティング施策のひとつで、その効果をいかにあげるかが画策されています。ECサイトなどをよく利用しているユーザーは、毎日のように様々なところからメルマガが届くので自社のメルマガが読まれるためには他のメルマガとは差別化させる必要があります。
メルマガの配信効果を調べる時に重視する指標が2つあります。1つはいかにメルマガが読まれるのかを図るための開封率、もう1つはいかにメルマガからECサイトに誘導できるかを図るためのクリック率です。
特にメルマガの開封に関しては、せっかく中身にお得な情報や新着情報などが詰まっていてもメルマガが読まれなければ配信効果をあげることができませんよね。
一般的なメルマガの開封率は約10%と言われていますが、ECサイトによってはメルマガの開封率がもっと落ち込む例もあります。メルマガの開封率をあげる第一歩となるのが【クリックしたくなるタイトル】と【配信のタイミング】です。
読んでもらうメルマガに必要な3つの工夫とは?
メルマガはただの情報発信のツールではありません。ECサイトにおけるメルマガの目的とは、配信することでユーザーにまずは「読んでもらう=開封率」、次に「サイトにアクセスしてもらう=クリック率」、そして最後に「購入してもらう」ことが目的となります。
今回はまず配信したメルマガを読んでもらうためにできる工夫ポイントを見ていきましょう。
工夫その1:配信日時を考える
一般的にメルマガの配信から2時間以内に受信者全体の20%以上がメルマガを開封すると言われています。そのためメルマガを受け取るターゲット層が配信された時に読めるタイミングなのかを考えることが大切です。さらに考えると、そこで落ち着いてECサイトを見てもらえるような時間帯に配信をするということが重要です。
メルマガの配信日時は自社ECサイトのターゲット層の行動特性を予想して設定するとより効果的です。例えば一般的に月曜日は週明けなので忙しくて読まれにくく、その次の火曜日の方が開封率は高いというようなものです。
しかしそれはあくまで一般的な話であり、例えばターゲットをもっと絞るとビジネスマンは仕事が一旦落ち着きお昼に近くなる11時〜14時の間、主婦層は夜の自由時間である21時以降が読まれやすいとも言われています。まずは自社のECサイトの最も多く訪問される時間帯をGoogleアナリティクスなどで調べてみましょう。
ただメルマガの配信日時がいかにターゲット層の行動特性に当たるかはテストをしてみなければ分かりません。例えばターゲットが主婦層だとすると、10,000人の会員に対し、同じメルマガを5,000人と5,000人と半分に分け月曜日の21時と火曜日の21日に送り、開封率やクリック率のテストを重ねたりし、自社ECサイトのユーザーがどのタイミングが一番開封されるのか?クリック率が高いのか?などを知ることが重要です。
さらに競合サイトや同じ商材、同じターゲットのECサイトのメルマガ登録をしてみましょう。多くのメルマガ登録をしていると同じタイミングで配信されていることが多くあります。私はレディースアパレルのメルマガを多数登録しているのですが、土日の店舗への来店集客にもつなげたい狙いがあるのか、木曜日〜金曜日の17時以降に多くのブランドがメルマガ配信していることが多いようです。
メルマガの配信効果を高めるには仮説に基づいた様々な日時にメルマガを配信してみてABテストをすることを心がけましょう。
工夫その2:件名(タイトル)で惹きつける
メルマガが開封されるかどうかはタイトルにかかっていると言っても過言ではありません。魅力的なメルマガのタイトルは受信側の興味を引き開封したいという気持ちにさせます。
例えばワインなどを販売しているECサイト上でセールの告知をメルマガで行う際には、
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【改善後】4日間限定!全品10%OFFキャンペーン開始のご案内
改善後のタイトルでは「4日間限定」という言葉で緊急性を持たせることで今すぐメルマガを開封しなければという気にさせること、「10%OFF」という言葉でシンプルにお得さがイメージできること、「キャンペーン開始のご案内」という言葉で有益な情報を得たという気にさせることなどの要素が含まれています。
特に数字は重要で、「3倍」、「4人に1人」、「75%」など数字をいれることでぼやっと見ているユーザーに対して強い印象をもたせることができます。
メルマガは一度見過ごされてしまったものを再度開くということはほぼないと言われております。どれだけ訴求力のあるタイトルでその場で開封させECサイトへ誘致するか?それが一番重要です。
工夫その3:デバイスを意識する
メルマガがPCで見られているのか?スマートフォンで見られているのか?これも重要です。
両方のデバイスで見ても表示崩れを起こさないライティングが基本です。
最近はあまり見なくなりましたが、アスキーアートメールなどは極力やめましょう。
デバイスによっては表示崩れが起きてしまいます。
現在はデバイスの多様化にともなり、閲覧環境に依存しないライティングが求められます。
自社ECのデバイスのアクセス比率を確認してみましょう。例えばPCとスマホの割合が7:3でPCの方のセッションが多くても、メルマガからの流入はスマホが逆転している、というケースもございます。Googleアナリティクスの参照元を見ながら、ユーザーの立場になってデバイスで見やすいライティングを心がけるようにしましょう。
読まれているメルマガはどれもさらなる工夫が活かされている
今回はメルマガが開封されることに注目してメルマガの工夫ポイントを見てきました。
配信日時、タイトル、デバイスを意識する。3つの工夫はいずれも基本的なことばかりで、ECサイトによってはターゲット層の属性に合わせたターゲティングメールや、受信者側のアクションに応じてメルマガを配信するステップメールなどさらなる工夫を行うことは可能です。
メルマガには必ず成功するという形式はなく具体的な内容は試してみなければ分かりません。配信日時やタイトルのつけ方、配信方法などはABテストを繰り返し行い自社のECサイトに最適な方法を模索していきましょう。
メルマガに限らないことではありますが、ユーザーを分析する!という固いものではなく、「ユーザーを知る、ユーザーの立場になる」ということが重要です。ユーザーの立場になってメルマガを開封しやすい時間、ECサイトでお買いものをしやすい時間帯に、メルマガを配信をすることを心がけるようにしましょう。
またメルマガが開封されるようになったら次に重要なのはECサイトへの誘導に繋げることです。次回はクリックされるメルマガになるには?ということでクリック率について掘り下げていきたいと思います。