ECサイトやホームページのPWA&AMP対応について
モバイル端末での利用が勢いを増す中でGoogleが中心となって策定しているPWAとAMP。今やSEO対策を考える際には欠かせない仕組みでSEOの最新トレンドと言われるまでに注目されています。
しかしそもそもPWAやAMPにはどのようなメリットがあってどのように使われるのかをまだ知らない方も多いかもしれません。そこで今回はモバイルユーザーの利便性を向上させるために必要なPWAとAMP両者について説明し、その効果について見ていきます。
そもそもPWAとAMPって何?
モバイル端末に向けてサイト構築を画策している方は、現在のブラウザAPIの進歩によって注目されているPWA(プログレッシブウェブアプリ)とAMP(アンプ)を聞いたことがある方もいるかもしれません。
まずPWAとはモバイル端末でGoogleを中心としたブラウザを使ってページを開く時に、ネイティブアプリのような機能とUXを残しつつそのページを利用できる仕組みのことです。
一方AMPというのはAccelerated Mobile Pagesの略で、モバイル端末でページを表示した際により高速化されるように開発された仕組みのことを指します。
GoogleとTwitterが共同で開発したものでメディアやSNSなどのサービスが次々に利用を進めています。
PWAとAMPの両者とも今後のモバイル端末でのWeb利用をさらに盛り上げるためには不可欠とされる新しい技術であり、その両者の特徴を取り入れたPWAMP(プワンプ)によってさらにモバイルページのユーザビリティを高めているところも増えています。
モバイルユーザーの利便性向上にPWAとAMPは必須!
Googleの発表によるとモバイルからの検索はスマートフォンからのものが半分以上を占めており、その回数は約1兆回以上に当たると予測されています。つまりモバイルでのユーザビリティを向上させることを目的としたPWAとAMPを活用することでビジネスチャンスをさらに広げることができるのです。
PWAによってできること
PWAはGoogleによって発信されているPWAのチェックリストに合わせてページを構築すれば簡単に取り入れることができ、特にネイティブアプリを開発する際必要になるような知識は必要ありません。
まずPWAを使うことでネイティブアプリを構築しなくてもWebページでネイティブアプリと同じような機能を得ることができます。
ネイティブアプリと同様の機能としては、ホームボタンへのアイコン追加や起動中に画像を表示するスプラッシュ画像の設置、プッシュ通知、ブラウザのUIを非表示にするなどネイティブアプリに寄せたカスタマイズなどが可能になります。
キャッシュで記憶しておくことでオフラインでも作動し画面遷移をしても可能になりますし、GPSを使った機能と連携できるなどネイティブアプリに劣らない機能性が評価されています。
またネイティブアプリでは細かいアップデートでさえわざわざストアの審査を通過しなければいけないという難点もありましたが、PWAを使えばWebサイト上でのアップデートになるのでストアの審査を通さなくても変更可能になります。
その他のメリットとしてはページの表示や読み込み速度が通常のWebページより速くなることでコンバージョンやリテンションを高められることが期待されています。
AMPによってできること
AMPを取り入れることのメリットはページ表示の速さが改善されたりデータ通信量をそれほど書けなくてもブラウザを使えるようになったりと、ユーザー側がストレスなくサイトを閲覧できるようになることにあります。
また表示スピードの向上という点で検索結果の評価にプラスの影響を与えることとアクセスの増加などのランキング向上でSEO対策につながる可能性も高くなると言われています。
Googleではテキストやリンクなどを基にした評価基準からユーザー目線で使いやすさや情報の質を評価する方向に変わってきているので、ユーザビリティの改善は必須となります。
どのような効果が得られるの?
実際に日本でPWAを導入して成功しているのは不動産紹介を行っているSUUMOのサイトです。もともとモバイル経由でのWebアクセスが多かったSUUMOではネイティブアプリも持っていましたが、ネイティブアプリのダウンロードが思うほどにうまくいかず、ネット経由でのアクセスに対応する必要性を感じていました。
そこでPWAを取り入れたところWebサイト上で75%も接続時間が改善し、プッシュ通知によるWebサイトの起動率は31%にも上ったそうです。
必要に応じてPWAやAMPへの対応を検討しよう!
PWAやAMPはモバイルユーザーがストレスなくサイトを使うためには欠かせない機能のひとつです。
しかし場合によってはPWAやAMPを取り入れるべき緊急性があるところとないところに分かれます。
特にPWAやAMPが必要だと思われるのはモバイルからのアクセスが重要でネイティブアプリの利用になかなか繋げられないようなところや、ネイティブアプリの需要があるのに開発コストや時間の問題ですぐに立ち上げられないところなどが挙げられます。
先述したSUUMOの例でもネイティブアプリには繋げられなかった顧客に対してPWAの取り入れでWebサイトのユーザビリティを改善してビジネスチャンスに繋げています。
またインドネシアのニュース配信サイトBabeではインターネットの接続環境が悪い都市部以外でもモバイルサイトをスムーズに使うための取り組みとして導入し、ネイティブアプリと遜色ないほどの閲覧数を得ています。
またPWAやAMPを活用する際にはネイティブアプリ並みのUIやUXを提供することでよりインストールしてもらえるように、サイト自体の魅力を向上させる工夫が必要となります。