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ペットライン株式会社様の飼主様に寄り添った会員制ECサイトの立ち上げ。リピーターを増やす施策とは?

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公開日:

昭和42年に創業、"愛情を品質に。"を企業理念に掲げ、ペットフードメーカーのパイオニア企業であるペットライン様。家族であるペットを愛する飼主様のお気持ちに寄り添った製品を数多く提供しています。飼主様のかかりつけの動物病院とメーカーが協力して運営する「ドクターズケア」・「ドクターズダイエット」のメーカー直販サイトの新規立ち上げを行いました。
今回はペットライン様のECの目的や導入の背景、運用、今後の展望について伺います。

ペットライン株式会社 基本情報

<社 名>

ペットライン株式会社

<設立年月>

昭和42年7月19日

<事業内容>

ペットフード、ペット関連製品の製造販売

<資本金>

4億8000万円

<所在地>

本社:岐阜県多治見市大針町657-1


飼主様に寄り添い、ペットの健康に特化した製品

――はじめに、御社の事業やお取り扱いされている製品について教えてください。

塚田:幣社はペットフードの製造・販売を行っている会社です。一般的な製品から機能性や健康志向、グルメなどの様々なニーズに合わせた付加価値のある製品、そして「ドクターズシリーズ」に代表される動物病院専用のペットフードまで取り扱っています。「ドクターズシリーズ」には、特定の疾病の治療を行っている犬や猫の健康状態に配慮して栄養設計された療法食と呼ばれる「ドクターズケア」と、動物病院専売のプレミアムフード「ドクターズダイエット」の2つのブランドがあります。療法食とは、特定の原材料を制限することで食物アレルギーに配慮した製品や、ミネラルやアミノ酸を調整して尿石の形成に配慮した製品など、食事の調節が必要な犬や猫が食べるごはんのことを言います。弊社のECサイトでは「ドクターズシリーズ」を主に取り扱っています。

――飼主様に寄り添った製品展開ですね。御社の強みやこだわりについて教えてください。



塚田:弊社は国内で療法食を製造・販売しているメーカーです。ペットの健康状態に合わせて様々な製品を提供できる研究力・技術力が強みです。
日本と海外で飼育されている犬種に目を向けると、日本では小型の犬種の人気が非常に高く、多くの小型犬が飼育されていますが、海外では反対に中型犬や大型犬の犬種が比較的多く飼育されています。海外メーカーは中〜大型犬を対象に製品開発が行われることが多いときいていますが、弊社は日本の飼育環境にフォーカスした製品開発を行うことを心掛けています。

ペットの健康のためのECサイト立ち上げ

――ECサイト立ち上げ、そしてecbeing導入にはどのような背景・理由があったのでしょうか?

塚田:療法食は使い方を誤るとかえってペットの健康を損なう可能性もあるため、獣医師の指導に従って給与することが推奨されます。しかし医薬品ではありませんので、弊社の「ドクターズシリーズ」を含め各社の療法食はECモールなどのネットショップ上でも広く流通しており、獣医師の指導がなくても購入することができるのが現状です。獣医師の指導に基づき適切な製品を購入していただければよいのですが、中には飼主様ご自身の判断で購入し、ペットに与えてみたところ体調が悪化したというケースもあり、私たちはこれを問題ととらえ、解決する必要があると考えました。
その解決手段のひとつとして専用のECサイトを立ち上げ、動物病院の食事指導を受けると入手することのできる「動物病院コード」がないと購入できない仕組みを作りました。「弊社製品が間違った使い方をされ、動物の健康を害してしまうくらいであれば売れなくても仕方がない」という少し踏み込んだ考え方のサイトです。
ecbeingさんを選んだ最大の理由は他のどの会社さんよりも弊社の想いをくみ取って提案してくださったという点です。また、ecbeingというパッケージには様々な分析機能があり、扱いに慣れていない私達にも扱いやすいことも理由の一つです。

――実際にサイトを構築していく中で、こだわった点はどのようなところですか?



塚田: ECサイトを立ち上げるにあたっては「お得感」が非常に重要だと考えていました。そこで、「3個買うと4個目は無料プレゼント」という販売形態をECサイト立ち上げ時から決めており、この点にこだわりました。
また、サイトのコンセプトや雰囲気作りにも導入当時から力を入れました。競合他社さんのHPは白を基調にした、かっちりとしていて畏まったサイトが多いのですが、弊社は病気のペットとその飼主様を優しく包み込むような、親しみやすく居心地の良いサイトにしたいと考えていました。そのために、サイト内のコンシェルジュとして「シュウくん・ジャンヌちゃん」というキャラクターを作成したり、トップページの背景を季節に応じた明るくて可愛らしいものにしたりしました。飼主様にとってこのサイトが憩いの場となっていただければと思っています。

――実際にどのような施策をやられたのですか?



塚田:無料プレゼント機能は当初から取り入れる予定でいましたが、病院検索機能や給与量計算機能などはecbeingさんと打合せを重ねていく中で自社のサイトをよりよくするために実施しました。
また、この夏に導入したvisumoはおかげさまで飼主様からも大変ご好評をいただいております。飼主様が見ていて楽しいなと思えるコンテンツが憩いの場というコンセプトに合致しているので、そういった点でvisumoを導入してよかったなと思います。
さらに今後はReviCoの導入も検討をしています。弊社の製品をメーカーからのおすすめではなく、飼主様からの直接の声として良さを発信してもらえるツールとしてとても良いなと思っています。弊社製品、そして弊社サイトに満足していただけた飼主様が新たな飼主様を呼ぶというような形で、憩いの場としてより賑わう楽しいサイトとなっていくことを期待しています。

――実際にecbeingをご導入いただき、様々な施策を実施されて、どのような効果がありましたか?



塚田:サイト運営が少しずつ軌道に乗ると自然と売上が上がってきたのですが、もしECが無ければこの売上がなかったと思うとちょっと怖くなりますね。
これまでは顧客の購入履歴を把握できていませんでしたが、ECを始めたことにより顧客の消費行動をダイレクトにつかむことが出来るようになったこともとても良かったと思っています。
弊社のECサイトに対して飼主様のお声を直接伺う機会はなかなかありませんが、動物病院からは「療法食を正しく、便利に、安心して飼主様にご提供できるようになるのでとても助かります」、「動物病院が在庫を持たなくてすむので利便性が上がりました」と評価をいただいています。

――率直にお伺いさせていただきたいのですが、導入時の弊社の対応はいかがでしたでしょうか?

塚田:素人なので導入にあたりリリース時のサイト運用テストやその後の対応など正直何をやればいいか分からず不安だったのですが、ecbeingさんに工程表やスケジュール表を細かく管理しご指示いただいたので、そんな不安は杞憂に終わりスムーズに導入することができました。リリース後は軽微なトラブルはありましたが、その都度ecbeingさんが時間を割いてトラブルの箇所や原因を探してくださるなど真摯にご対応くださったので、大きなトラブルは生じていません。導入して改めてecbeingさんを選んで良かったなと感じています。ECはシステムが完成してからが本当の始まりだということも学びました。ちょっと不謹慎かも知れませんが、毎回、毎回のecbeingさんとの打合せは笑いが絶えない感じです。社内会議よりも和やか?にぎやか?な打合せもecbeingさんの技術なのかも知れません。

コロナ禍での取り組み

――コロナ禍ではどのような変化がありましたか?

塚田:4月は緊急事態宣言の直後に売上が増加しました。中には通常の1.5倍ほどの売上を記録した日もあり、コロナ禍で買いだめや外出しないような購入方法の一つとしてサイトを活用していただけたのだと思います。動物病院にとっても弊社ECサイトを意識してくれる良いタイミングだと感じているので、この夏の「初回注文送料無料キャンペーン」をはじめいろいろな施策を実施し、検証していきたいと思っています。

――コロナ禍での課題や今後の展望について教えてください。



塚田: ECサイトにとってこのコロナ禍は追い風なのかも知れませんが、動物病院は何といっても目の前の診療で多忙ですので、ペットフードの販売にまで十分に意識を向けることは難しいというのが現状だと思っています。このような現状に対して弊社は、ECサイトの意義を粘り強く動物病院へ伝えていく必要があると感じています。コロナ禍において動物病院や取引先の卸店へ直接訪問することが難しいので、WEBを活用するなど直接訪問しなくても弊社の考えや想いを動物病院にうまく伝えられるようにしていくことが今後の課題だと考えています。非対面の療法食の提供方法として、より多くの動物病院に弊社ECサイトを活用していただけることを期待しています。
今後の展望としてはメルマガの配信やReviCoの導入も検討しています。また、弊社社員がブログを作り配信するようなコンテンツ等もあると、より親しみの持てるサイトになっていくのではないかと思っています。

――ありがとうございます。それでは最後に、これから導入する企業に向けてアドバイスやメッセージをお願いします。

塚田:これはECに限らずですが「何のためにやるのか」というのがとても重要だと思います。弊社の場合ですと「飼主様に便利で、簡単に、正しく療法食を使っていただく」ということが一番の目的になりますが、こういった目的を曖昧にしたまま運営方針がコロコロ変わってしまうようなことがあれば、実際に運営している私達も楽しく仕事が出来なくなり、結果としてECサイトも飼主様や動物病院にとって魅力的なものとはなり得ません。これからも飼主様を第一に考えECサイトのレベルアップに取り組んでいきたいと思っています。


――


ペットライン株式会社
塚田 桂太(つかだ けいた)


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●取材・文:塩見 駿介




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