【2021年 最新版】単品通販のECサイトとは? 健康食品や化粧品、コスメ販売における取り組みご紹介
健康食品や化粧品、コスメで多くみられる単品通販サイト。
単品通販サイトのそもそも定義やメリット、必要な施策などを網羅的にご紹介します。
健康食品や化粧品、コスメで多くみられる単品通販サイト。
単品通販サイトのそもそも定義やメリット、必要な施策などを網羅的にご紹介します。
単品通販とは?
単品通販とは通常の通販と何が違うのでしょうか。
単品通販とは販売する商品の種類を限定した形の通販のことです。
単品通販という言い方なので、1つの商品を販売するというだけでなく、1つのブランドの同一の指向性をもつ商材を販売するような場合も単品通販という定義に入ります。
例えば1つのブランドで化粧水、美容液、クリームなどを販売する場合です。
一方で1つのブランドでもコスメ、美顔器具、サプリなど幅広い商材を販売する場合は単品通販の定義からは外れます。
単品通販という定義をなぜするかというと、通常の多品種多品目を販売するECサイトと異なる施策や取り組みが可能となるからです。
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単品通販の特長
単品通販の場合、商材としては健康食品や化粧品、コスメといった商材を取り扱うケースが多いのが特徴となります。
また、特徴としては繰り返しその商品を利用するリピート注文に重きをおいた施策を実施するケースが多いです。
商品に関しても種類が少ない為、1品1品のこだわりや品質面を意識した商品をラインアップとしてそろえる形が中心となります。
また、商品が少ないということはターゲットとなる層をある程度限定して、そのターゲット層にしっかりとリーチするための広告や施策を実施する形となります。
単品通販の場合は前述したように取り扱う商材が特定の商材になるため、新規参入障壁に関しては低いと思われがちですが、そういうことはありません。
実際には商材が少ないがゆえ、価格勝負ではなく、その商品自体の価値と継続性を維持するための満足感をしっかりとユーザーに提供する必要性があります。しっかりとした商品戦略を考えて商材の原料や産地、効果効能などにこだわった商品開発が必要となるため、安易に商品数が少ないから管理が楽。という考え方で単品通販事業を開始しようとしてもうまくいきません。
こだわりのある商品を必要とするお客様にお届けするというコンセプトから商品を企画・開発し、その結果がたまたま単品通販という販売形態だった。という形で成功するケースは多数ありますが、単品通販をやるということを目的としてサイトを開設してもうまくいきません。
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単品通販と総合通販サイトとの違い
それでは、単品通販の逆、いわゆる総合通販とのさまざまな違いを比較していきましょう。
単品通販 | 総合通販 | |
取扱品目 | 少ない | 多い |
会員数 | 少ない | 多い |
販売施策 | 多い | 少ない |
広告 | 多い | 少ない |
リピート率 | 高い | 低い |
収益率 | 高い | 低い |
それでは一つ一つの要素を比較してみたいと思います。
取扱品目
当然ですが、単品通販と比較して総合通販の場合、多くの商品を取りそろえる事を強みとしている通販サイトなので、商品数は大きく差が開く場合が多いです。
総合通販のように商品数が多いとさまざまなニーズは高い反面、独自性の高い商材をそれだけ多くそろえることは困難なため、他の通販サイトとの同一商品での価格競争等が発生してしまいます。
会員数
会員数に関しては一概には言えませんが、成功している総合サイトの場合、やはり多くのユーザーのニーズにマッチする商材を取りそろえている分、会員数も多くなる傾向がありますが、単純に総合通販=会員数多い、単品通販=会員数少ない。というものでも当然ありません。
販売施策
単品通販の場合、以下にリピートをしてもらうかがとても重要なので、単品通販サイトでの様々な販売施策を打つ必要が出てきます。
また、商材も少数で固定されているため、施策を打つ際もその商材単位の特性を生かした施策などが打ちやすいです。
半面、総合通販の場合は商材もバラバラなケースがおおく、得点としてはポイントなどの汎用性の高い施策にとどまるケースが多いです。
広告
単品通販の場合、新規のユーザーを取得する為に広告で多くのコストが発生する場合が多いです。
また、アフィリエイトの活用も有効な手段の一つです。
そして、利用者が新しいユーザーを紹介するお友達紹介制度など、新規のユーザーを獲得する為にさまざまな施策を打つ形になります。
単品通販の場合は、単品通販サイトにランディングせず、広告単位にLPを作成し、その商品をピンポイントで紹介するという手法も多く取られます。
総合通販と違い、メインとなる商品1つを紹介し購入につながればよいので、最短距離でダイレクトにその商品を訴求可能なLPの必要性が出てきます。
リピート率
単品通販サイトの場合、リピート率が高い傾向にあります。
というのも、リピーターを作ることが単品通販サイトで収益を出す構造になっている場合が多いため、必然的に施策関連もいかにリピーターを増やすかという対策を実施するからです。
そしてこのリピート率すなわち顧客維持というのは単品通販において最も重要な指標の一つとなります。
一方の総合通販サイトの場合、そのサイトで買う理由という理由付けをするのに苦労します。
他のサイトでも同一商品が販売されている場合、どうしても価格勝負になってしまいますので、一度セールなどで買ったユーザーが2回目も別の商品をその総合通販サイトで購入する理由が薄いといった点がリピーター数の低下を招きます。
定期的なキャンペーンなどでユーザーとの接点をいかにつくれるかがポイントになります。
収益率
単品通販の場合、初回のユーザーに対しては利益を削ってでも商品を購入し体験してもらって価値を共感してもらうことが重要となります。
そのため、新規のユーザーだけで考えると収益率は低く、場合によってマイナスになるケースも多くあります。
しかし、2回目以降の継続はストック収益となり、また継続性のある商材の場合はユーザーが増えれば増えるほど安定的な収益構造を作ることが可能になります。
一方の総合通販の場合は、前述したように価格勝負になる傾向が高いため、どうしても収益率は低く、薄利多売になる傾向があります。
単品通販に重要なKPI
単品通販においてのKPIすなわち重要な業績評価をするための指標とは何でしょうか。
沢山の指標が実際には必要ですがその中でも特に重要な指標をピックアップしたいと思います。
CPO
Cost Per Orderの略となります。
新規注文を獲得する為の単価となります。
初めの注文を取得するためにどれだけの広告費用をかけたのかを見るための指標となります。
CPOは新規注文数÷広告媒体費用で算出していきます。
CPR
Cost Per Responseの略となります。
CPOは注文が軸となりますが、CPRはサンプル申し込みなどの売上のあがらない申し込みにかかった単価となります。
当然ですがCPOよりも抑える必要があります。
LTV
Life Time Valueの略となります。
一人のユーザーが初めて注文を行ってから解約する前の期間にどれだけの利益をもたらしたかの総数を算出するための指標となります。
LTVの計算方法はさまざまな計算式が存在します。
その企業の中で共通の計算ルールに基づき、継続的に比較、分析していくことが重要となります。
1例としては、ユーザーの年間取引額 × 収益率 × 顧客の継続年数といった方法です。
ユーザーの年間期間と額に収益率をかけたものを数値化する方法です。
この方法以外に平均購入単価と購入回数をかけるような方法もあります。
F2転換率
F2転換率というのは初めて購入したユーザーが2回目に購入をしたかを算出する指標となります。
FというのはFrequencyの略で累計購入回数のことです。
F2というのは累計購入回数が2回ということになり、F2にどれだけ転換したか?ということになります。
前述のとおり、単品通販ではリピート購入がとにかく重要です。
そのため、そのリピートにつながる最初の2回目購入への転換はLTVを上げるための大きな第一歩なのです。
F2転換率は2回目の購入者数 / 初回購入者数
といった計算式で%を算出する形になります。
単品通販では30%という数字を一つの指標の目安としておいてより高めるために様々な施策を実施するのが良いでしょう。
F2からさらにF3、F4と転換率をみていき、低下を招いてないか定期的にみていく必要性があります。
単品通販サイトで必要な施策
このように単品通販サイトではいかに新規顧客を集め、その集めたユーザーをF2転換させていくかが重要となります。
特に新規ユーザーを集めることは継続的に実施することで、将来的なストックの積み上げになるため、単品通販サイトでは新規ユーザーの獲得に得点やコストをかけていく必要性があります。
それではどのような施策が必要になるのでしょうか。
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広告関連
その商品のブランドが確立している場合などを除き、まずはユーザーにブランドや商品を認知してもらう、接点を持ってもらう必要があります。
そのために単品通販サイトでは 広告を活用してブランド認知を行っていきます。
TVCM、ラジオ、インターネット広告等さまざまな広告媒体や手法がありますが、最近ではインターネットの台頭によりTVの在り方、CMの価値が見直される中でTVCMはやはりコストが膨大にかかるため、インターネット広告を活用して認知を広めていく手法を多くの企業は採用しております。
また、TVCMも昔よりコストがさがり、さらに新しいTVCMの購入方法「SAS(スマートアドセールス)」という方法も誕生しております。
SASでは15秒のCMを1枠だけ購入することが可能といったピンポイントなCMを単発で購入することができる新しいサービスです。
特定の番組のこの回だけ流すCM。といった方法が可能となります。
インターネット広告では
リスティング広告:検索と連動した広告
インフィード広告:ポータルサイトなどの検索結果や一覧に挿入される広告
DSP広告:いろいろなサイト等の多数の媒体に配信する広告
などがあります。
最近では
SNS広告:InstagramやTikTokなどに掲載する広告
も、新しいSNSの登場と合わせて積極的に活用する企業も増えております。
インフルエンサーマーケティング
SNSの活性化と合わせて、今までは芸能人などの著名人を中心とした広告が主流でしたが最近ではユーチューバーやインフルエンサーといった若い世代に大きい反響を及ぼす芸能人とは異なるレイヤーの人たちが多く誕生し、そういったインフルエンサーの方の拡散力や人気を活用して実施するのがインフルエンサーマーケティングとなります。
インフルエンサーは特定の世代や領域にとても大きい影響力があるため、購買行動に対しても大きな影響を及ぼす可能性を秘めております。
内部施策関連
今まで上げた手法はいずれも新規ユーザーを取得することに重きを置いておりましたが、自社の単品通販サイトの中では新規ユーザー向け施策、F2転換施策、解約防止施策と様々な施策を実施しいていく必要があります。
新規ユーザー向け施策 | ・お試し購入 ・初回限定価格 |
F2転換施策 | ・2回目継続インセンティブ・ノベリティ ・2回目以降の特別割引 ・定期購入ユーザー限定サービス ・定期購入ユーザー限定、通常商品販売価格施策 |
解約防止施策 | ・継続回数インセンティブ ・誕生日クーポン |
アクセスしてきたユーザーを購入やお試ししてもらうための得点や、継続してもらうための施策など各サイトさまざまなオリジナリティのあるサービスとして実施をしていきます。
単品通販を構築可能なサービス
それではそんな単品通販を構築する際、どんなサービスやシステムが必要になるのでしょうか。
ここではいくつかご紹介したいと思います。
サブスクストア
単品通販やサブスクリプション型のサイトに特化したサービスになります。
定期購入はもちろんですが、毎月お届け内容の変わる頒布会やサブスクリプション型のサービスにも対応しているサービスとなります。
メルカート
システムが自動的に機能強化・バージョンアップをおこなうクラウド型のECサイト構築サービスとなります。
定期購入の機能も豊富でさまざまな施策や分析を実施することが可能です。
→詳しくはこちら
侍カート
定期購入に特化したサービスとなります。
テンプレートデザインを活用し簡単にサイトを制作することが可能です。
ecbeing
定期購入機能が充実したECサイト構築シェアNo1のサービスとなります。
様々な施策はもちろんのこと、売り上げに貢献していないユーザーの抽出から施策の実施とさまざまな機能が充実しております。
また、機能面だけでなく、マーケティングやデザインの支援と単品通販のサイト運営をトータルでサポートすることが可能です。
→詳しくはこちら
まとめ
単品通販サイトではユーザーが満足するための商品開発・選定そして新規ユーザーを獲得する施策がとても重要です。
コロナ禍が続く2021年、店舗での販売が低下し多くの企業がECサイトに注力をしております。
そのような状況下で単品通販は各メーカーもDtoC(Direct to Consumer)といった形で参入する企業も増えており、今後ますます注目され売上を伸ばす重要な通販施策の一つとなるでしょう。
→DtoCの詳しいことはこちら
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