百貨店とECの連携によるDXや売上拡大のためのさまざまな具体的取組についてお話し頂いたセミナー動画になります。
ナラカミーチェジャパン株式会社 「もはやシステム会社ではない!ecbeingと二人三脚で歩んだ売上140%の理由とは?」
長年、当社ecbeingの導入ユーザー様であるナラカミーチェジャパン株式会社様は、一昨年から続くコロナ禍の中、自社ECサイト売上前年比140%を実現いたしました。
本インタビューではナラカミーチェの取り組む、百貨店とECの連携によるデジタルトランスフォーメーション(DX)や、売上拡大のための取り組みをお伺いいたします。
ナラカミーチェジャパン株式会社
末吉 聖人 氏
長年、当社ecbeingの導入ユーザー様であるナラカミーチェジャパン株式会社様は、一昨年から続くコロナ禍の中、自社ECサイト売上前年比140%を実現いたしました。
本インタビューではナラカミーチェの取り組む、百貨店とECの連携によるデジタルトランスフォーメーション(DX)や、売上拡大のための取り組みをお伺いいたします。
百貨店とECの連携によるDXや売上拡大のためのさまざまな具体的取組についてお話し頂いたセミナー動画になります。
「ナラカミーチェ」について
ナラカミーチェは直営店と、全国の百貨店に31店舗展開している女性向けのイタリア、ミラノ発のシャツ・ブラウスを中心に扱うレディスアパレルブランドです。
ナラカミーチェにおけるECサイトの役割とは?
ナラカミーチェにとってECは、「真ん中」に位置する事業となっています。
コロナ禍に突入し店舗全体の売上が下がった中、ECサイトの売上は下がることなく、むしろ伸ばすことが出来ました。
EC化率も全体の40%を占めており、非常に大きな存在となっています。
会社としては、今後ECの売上をどう伸ばしていくかに、特に注目しており、私たちEC事業部のミッションとしても売上の最大化を目標にし、ecbeingさんと一緒に様々な施策に取り組んでいます。
自社ECサイトの売上前年比140%達成
EC全体の売上(自社ECサイト、モールを含む)伸び率も堅調でしたが、特に自社ECサイトだけの売上で見ると、前年比140%を達成いたしました。
コロナの影響で、店舗に在庫が滞留していた際には、その在庫を自社ECサイトで積極的に販売することで、利益を上げることが出来ました。 ナラカミーチェでは、自社ECでの売上が良く、在庫は自社ECサイトで積極的に販売するようにしていました。
売上増につながった具体的な取り組みについて教えてください!
@ 在庫の可視化
ecbeingを導入している他社様の事例を見ていたときに、「在庫の可視化」をしている事例を見つけ、「いいな」と思って、ナラカミーチェでも在庫を可視化したいとecbeingさんに相談し、実装に至りました。
【今までの在庫管理と課題】
ナラカミーチェでは、今まで「店頭に在庫が滞留しているのに、ECでは在庫が0になっている」というケースが多くあり、販売の機会損失を起こしていることが課題となっていました。
課題の原因として、「在庫の数」を店舗とECとをクロスして確認することが容易でなかったからです。
今までは、「ECサイトの在庫のデータ」と、「店頭の在庫データを管理している基幹システムのデータ」を、それぞれ出力し、手動で一つにまとめて、どの在庫が足りないかを照らし合わせる必要がありました。
これには約半日以上の作業時間がかかっており、EC事業部の私たちの業務負荷も高い上に、照らし合わせてから初めて、“ECで足りていない在庫が、店舗で滞留している”という事実に気が付けるため、スピード感のある在庫の引き当てが出来ておらず、販売の機会損失を作ってしまっていました。
ですが、ecbeingのデータの可視化&分析ツール「Sechstant ゼクスタント」を導入したことで、ボタン1つで以下の情報が簡単に見られるようになりました。
- ✔ ECサイト上でどの商品の在庫が0になっているのか
- ✔ ECサイト上でどのくらいのお客様がその商品を「お気に入り登録」しているのか
- ✔ 「再入荷通知」を付けているお客様はどれだけいるのか
- ✔ 上記に該当する商品の在庫がどれだけ、どこの店舗に余っているのか
また、Sechstantを使って、EC在庫の、商品の欠品予測日数や、それに基づく安全在庫の数を、過去2週間のデータをもとにかなりの的中率で導き出してくれるため、在庫の確保がしやすくなりました。
- ✔ 商品の「欠品予測日数」
- ✔ 欠品予測日数をもとに「安全在庫の予測数値」の算出
ECを含めた31店舗分の在庫状況を見るのに、今までは半日以上かかっていたところ、Sechstantを使うことで、2時間程で見ることが出来るため、かなりの工数削減につながっています。
また、欠品予測日数などを見ながら、効率的に在庫を引き当て、在庫切れをなるべく回避し、販売の機会損失を減らすことで結果的に売上アップにつながっていると感じています。
A リピート率アップで売上向上
売上を増やすための施策として、現在ナラカミーチェは「リピート率」を増やすための施策を強化しております。
例えば、前月お買い物をしてくださったお客様に、今月10%オフになるクーポンを差し上げ、毎月ご購入頂きたくなるきっかけを増やしたり、年間2回購入するお客様に絞って3回目、4回目の購入につながるようなメール配信をしたりしています。
こういった施策は、ecbeingの標準機能でも行うことが可能ですし、ナラカミーチェの場合は「Sechstant ゼクスタント」を使ってさらに分かりやすくデータを可視化しながら、会員を未購入、直近購入、最終ログインなどの様々な軸で絞り込み、適切なターゲット層を策定、そこに刺さるクーポン発行やメール配信などの施策を行っています。
B スタッフコーディネート
ナラカミーチェのECサイトには、店舗スタッフが自身のコーディネートを撮影、投稿している「スタッフコーディネート」のコンテンツを掲載しています。
スタッフコーディネートは、お客様にアンケートを取ったところ、評判がかなり高く、このスタッフコーディネートを楽しみに、サイトに訪問してくれるお客様が多いことが分かりました。
そこで、実際にどのスタッフコーディネート投稿が、お客様閲覧が多いのか?売上に貢献しているかを、Sechstantで見られるように、ecbeingさんにカスタマイズしていただきました。
その結果、6割のお客様がスタッフコーディネートを見たあとに購入をしていることが分かり、スタッフコーディネートが大きく売上に貢献していることの確証を得られました。
さらに、スタッフコーディネートの数を増やしていくために、店舗スタッフや店舗ごとの売上への貢献金額をSechstantで集計し、高かった店舗にはインセンティブを付与して、スタッフのモチベーションアップにつなげています。
- ✔ スタッフコーディネートごとの経由売上
ecbeingと取り組むECを超えたDXの取り組み
百貨店向けワンタイムECサイト「店舗客注サービス」
ナラカミーチェは2021年10月に「百貨店内で使えるワンタイムECサイト」をecbeingさんで構築・導入いたしました。
【サービス概要】
「百貨店内で使えるワンタイムECサイト」とは、百貨店の店舗内で使える店舗客注のサービスのことです。
今までの百貨店では、お客様がお求めの商品がその店頭になかった場合、 該当の商品を一度店舗に取り寄せ、お客様に後日再度来店していただき、商品の受取&お支払いをしていただく必要がありました。
今回構築した百貨店向けの店舗客注サービスを使うと、もし店頭に在庫がなかった際に、その場でお客様のスマホを使って商品を注文、後日お客様の自宅宛てに配送することが可能になりました。
また、決済は百貨店レジにて行うため、百貨店に売上を計上することが出来ますし、注文できる時間制限が設けられているため、あくまでお客様にまずは来店していただくことを前提とした設計になっています。
【導入時の苦労】
今まで百貨店とECを連携させた取り組みというのは、ECに売上をとられてしまうのではという懸念から、交渉にはかなり時間がかかりました。
しかし、「百貨店で購入いただくこと」を一番の目的に、ecbeingさんと相談しながら、売上が店舗に、フィーが百貨店につけられるサービスを構築しました。
その結果、百貨店にも、店舗のスタッフにも、そしてお客様にとってメリットのあるサービスを構築することが出来、積極的に使っていただけるサービスとなっています。
【導入時の苦労】
導入から3カ月がたちましたが、現時点でこの「百貨店ワンタイムECサイト」からの売上は約150万円を超え、注文件数も約100件を超えています。
百貨店の店舗で働く当社スタッフからもこのシステムは評判が良いです。
地方にある店舗で、在庫を多くもっていない店舗では、特にこのサービスを活用しており、在庫を店頭で持たない「店舗のショールーミング化」も実現し始めています。
また、このサービスを使い始めてから、お客様の“店舗とECの相互利用状況”を意識することが出来るようになりました。ECと店舗の両方を使っているお客様、試着をするのにやはり店舗に来店したいお客様、セールの時だけECを利用するお客様など、様々な傾向が見え始めています。
新規顧客獲得のための広告施策
ecbeingさんにはナラカミーチェの広告も運用をお願いしていて、新規の会員登録数も現時点で既に、平均で前年比140%を達成しています。(2021年4月〜2021年11月)
ecbeingに広告運用をお願いすることによるメリット
ecbeingさんとの定期的なミーティングの中で、バナーやページなどのサイト内コンテンツの制作の話と、広告の話を一度に行えているため、ECサイト内で進めている施策をよく理解していただいた上で、適した広告施策を提案・実行していただけています。
サイトへの「集客」から「コンバージョン」までの流れをワンストップでお願いしているからこそ、非常にコミュニケーションが取りやすいですし、サイト制作と広告をうまく連動できて効果的だと考えています。
また、去年からは、「SNS広告」の運用もecbeingさんにお願いするようになりました。
SNS広告では、「SNSからの新規顧客獲得」や、「コロナの影響で百貨店から離れていってしまったお客様に対するSNS経由での再アプローチ」などecbeingさんのノウハウを持って、集客をしていただいています。ecbeingさんのおかげでこちらも効果を実感できています。
今後の展望
店舗では、今後さらなる「デジタル化」を目指していく予定です。
今回の百貨店向け店舗客注サービスもその1つだと考えています。今後は店舗の実際の接客を活かした“ショールーミング化”を進めていき、在庫を効率的に活用、このサービスを使用しECで購入していただきつつ、百貨店に売上を還元していくスタイルをさらに浸透させていきたいです。
また、今後は「ECサイトから、店頭の在庫を購入できる仕組み」も作ることを検討しています。EC在庫が売切れたら、店頭在庫の予約販売に自動的に切り替わり、垣根無くECと店舗で購入できる環境を作っていくことが重要だと思います。
ecbeing導入検討中の方へ一言
ECパッケージで、CRM機能が充実しているのはecbeingさんだからだと感じています。
他社さんではBIツールを別に入れないとCRMが出来ないところもあると思います。
ecbeingさんではBIツールを入れずとも、「いつから購入していないのか」や、「最終ログイン」、「購入回数」など会員を様々な軸で絞り込みが出来、メルマガの設定なども出来るので、パッケージ1つである程度CRMは網羅できます。
また、オプションのSechstantを導入するとさらに細かいデータの可視化や分析も可能になるので、他社のサービスと連携したりすることでかかるコストも抑えられるのではと思っています。
また、本日色々とお話しした施策についても、それが実現できたのは、ecbeingさんがシステム会社としてだけでなく戦略パートナーとして、日々ご提案いただけたり、ディスカッションしたりすることができたからです。
ECの成功はシステムだけに留まりません。
戦略ありきの事業になりますので、システムだけでなく事業戦略面でもパートナーとして伴走してくれる会社をお探しの場合にはecbeingさんを検討されてみてはいかがでしょうか?
――
ナラカミーチェジャパン株式会社
末吉 聖人 (すえよし きよと) 氏
NARACAMICIE - ナラカミーチェ公式オンラインストアはこちら
●取材・文:塩見 駿介
百貨店とECの連携によるDXや売上拡大のためのさまざまな具体的取組についてお話し頂いたセミナー動画になります。