各店舗・ブランドの独自色や機能性を追求できるECショップ環境の提供
〜顧客の利便性を意識した機能と綿半グループとしての狙いとは?〜
〜顧客の利便性を意識した機能と綿半グループとしての狙いとは?〜
綿半グループは、インターネット通販から小売業、建設業に至るまで、さまざまな分野に事業を展開している歴史ある老舗企業です。
ecbeingとのお付き合いも長く、株式会社綿半ドットコムで運営しているパソコンや家電を中心としたECサイト「PCボンバー」の構築支援もさせていただいておりました。
今回のインタビューでは、グループの仕入窓口であり、各子会社の販売促進をまとめる立場にある綿半パートナーズ株式会社で立ち上げた「Pay Touch」のシステム構築について綿半パートナーズ株式会社の塩谷氏にお話しを伺いました。
綿半グループは、インターネット通販から小売業、建設業に至るまで、さまざまな分野に事業を展開している歴史ある老舗企業です。
ecbeingとのお付き合いも長く、株式会社綿半ドットコムで運営しているパソコンや家電を中心としたECサイト「PCボンバー」の構築支援もさせていただいておりました。
今回のインタビューでは、グループの仕入窓口であり、各子会社の販売促進をまとめる立場にある綿半パートナーズ株式会社で立ち上げた「Pay Touch」のシステム構築について綿半パートナーズ株式会社の塩谷氏にお話しを伺いました。
綿半パートナーズ株式会社 基本情報
<社 名>
綿半パートナーズ株式会社
<設立年月>
2017年1月5日
<事業内容>
・グループの共同仕入れ
・プライベートブランド商品の共同開発
・運送業務の合理化と在庫の管理
<資本金>
1億円(綿半ホールディングス100%出資)
<本社>
東京都新宿区四谷1-4 綿半野原ビル
ロゴマークでもある「合」の文字は、
綿半の創業者である信長の武将の一人が「合」の旗印を掲げていたことを原点としている。
業務効率改善のため、グループ全体のECを統合
今回ecbeingを導入したのには、どのような背景があったのでしょうか?
塩谷氏:もともと綿半グループでは、各社が独自のECを立ち上げていました。ただ、グループの中には、専門知識を持つ社員がいないところもあり、ECを有効活用できているとは言えない状態でした。そこで、子会社をまとめている綿半パートナーズが指揮をとり、グループ会社のECを統合した新たなECサイトを立ち上げることになりました。
グループ各社を統合するECサイトを作った結果、一般的なECサイトにあるような標準機能だけでなく、レンタルや定期購入などの機能や販促・決済・物流面も含め、さまざまな機能を持つECサイトができあがりました。他のサービスと比べても機能性に優れているため、グループ外の企業さんにも利用していただけるのではないかと考えて、グループ外への提供も視野にいれるようになりました。
カスタマイズ性の高さとこれまでの信頼・実績が決め手
ecbeingを選定された理由を教えてください。
塩谷氏:システムの選定においては、さまざまな業種に対応するため、機能数が多くなると当初から想定していました。フルスクラッチで実現しようとすると、費用がかかりすぎるうえに保守が大変になる一方で、完全パッケージだと融通が利かないため、ある程度自由にカスタマイズできるところを探していました。
また、もともとPCボンバーというECサイトの構築をecbeingさんにお願いしていたというのも大きかったです。PCボンバーでは、売価更新などを結構な頻度で回していましたが、システムは安定稼働していたので、ecbeingさんへの信頼は厚かったです。
標準機能を充実させて、さまざまな業界に対応できるように
構築するにあたり意識していたことを教えてください。
塩谷氏:まず、標準機能を充実させることを意識していました。「PayTouch」では、一般的な商品を購入から決済するまでの機能に加えて、定期購入・レンタルなどの機能も共通で利用できるようにしています。標準機能が充実していて、さまざまなテンプレートも用意しているので、簡単にネットショップを構築することが可能です。
一般的なネットショップ立ち上げサービスでは、商品を販売するための基本的なフローは標準機能として搭載されていても、アプリとの連携などそれ以外の機能については追加料金がかかる場合が多いです。PayTouchでは、標準機能だけでさまざまなシチューエーションに対応できるようにしています。
また、デザイン面にもこだわっています。自社で抱えているデザイナーに対応いただいているため、自社サイトの売上が伸び悩んでいる企業さんにも使っていただけるような仕上がりになっていると思います。
その他にも、豊富な決済方法、3Dセキュア2.0、代理注文、福利厚生会員や特別会員への価格設定機能といった、顧客の利便性を意識して実装した機能も充実しています。
ちなみに「PayTouch」という名前には、一番の売りである決済をメインにしたサービスであるという認識を持っていただきたいという意図があります。
今回検索エンジンを導入されていますが、これにはどのような意図がありますか?
塩谷氏:検索エンジンを導入したのは、10万点を超える商品の中から、0ヒットがないようにするためです。もともとPCボンバーでは、比較サイトからのリンクが9割以上だったので、サイト内での導線についてはそこまで考える必要がありませんでした。
しかし、「PayTouch」においては、さまざまな業種への展開を想定しているため、ホームページからの導線をしっかりと考える必要性が出てきました。商品数が多いと、商品のカテゴリ分けなどをどれだけしっかりやっていても、目当ての商品にたどり着くまでに時間がかかってしまいます。検索の段階で利用者が離れてしまうことを防ぐために、検索エンジンは当初から導入したいと考えていました。
「店舗受取サービス」も行われていますね。
店舗受取の店舗選択と受取日時の入力画面
塩谷氏:はい、店舗受取サービスについては、事前にスマートフォンやPCで商品予約をしておくことで、店舗に行って予約画面を提示するだけで商品を受け取ることや、店舗の駐車場に停めて駐車した位置を伝えるだけで店舗スタッフが車まで来て商品の積み込みをしてくれるというサービスになっています。
さまざまな業界への参入で、幅広い知識が必要に
構築で苦労したことについて教えてください。
塩谷氏:「PayTouch」ではこれまで経験のなかった商品の販売を行うことになったため、その難しさを感じました。
例えば高級家具ショップを展開していく際には、ソファの張地を革にするか布にするかの選択や、家具に使用する木の種類の選択など、商品を販売するにあたって複雑なカスタマイズが求められました。
また、今までベンダーにすべてお任せしており企業さん側にECの知識がない場合もあります。そういった時に弊社のメンバーも業務フローや業界の知識を身につけながら、ユーザー様と何度も話を詰め、どのようなページにすれば使いやすいのかを考えるのは大変でした。
また、レンタル機能も実装しているのですが、EC上のレンタル事業は初めてで、業務フローがない中で機能を実装しなければいけなかったということもありました。
一般的なレンタルとは何かというところからキャッチアップが必要で大変でしたが、ecbeingさんの担当者の方に助けていただきました。
ECシステムを集約することで、本来の業務に専念できるようになった
構築による効果はいかがでしょうか?
塩谷氏:グループ会社のECシステムを統合したことで、業務効率は大幅に改善したと感じています。例えば最近グループ入りされたお酒の会社は、もともと卸専門の会社で従業員にはECについての知識がほとんどありませんでした。そこで商品マスターの登録からカスタマー対応など、運営をこちらで引き取ることで酒造との契約などの本来の業務に専念してもらえるようになりました。
グループが今後どんどん大きくなっていく中で、今までのリソースありきの経営ではなく、グループ内のリソースをうまく活用することで販路を拡大していくという選択肢を取れるようになったのは大きいです。
ポータルサイトからの購入経路を作りたい
今後の展望について教えてください。
塩谷氏:API連携でポータルサイトとECサイトをつなげて購入経路を作りたいと考えています。
自社ドメインのポータルサイトで自社ブランドの商品を紹介しECサイトにつなぐという購入経路を用意している企業さんはまだまだ多いと考えています。「PayTouch」で展開している家具ブランドのショップでは、ECサイトとは別にブランドをメインで紹介するブランディングのためのポータルサイトを作成し、ポータルサイトで商品に興味を持った方がそのまま購入できるように商品情報を連携させたいと思っています。
――
綿半パートナーズ株式会社
塩谷 昭子 氏
Pay Touchはこちら
●取材・文:塩見 駿介