Z世代のリアルな購買行動をアンケートで徹底調査!
現役大学生が考えるSNS活用のコツとは
現役大学生が考えるSNS活用のコツとは
日本国内におけるSNSの利用者は、年々増加傾向にあり、2024年末には国内の利用者数は8,388万人まで拡大すると予想されます。SNSは、単なるコミュニケーションツールとしての役割だけでなく、情報収集ツールとしての役割を持ち、生活者にとって必要不可欠な存在となりました。
特にデジタルネイティブと呼ばれるZ世代のSNS利用率は97%を超えており、Z世代にとってSNSを見ることは当たり前の習慣となり、日々沢山の情報を吸収しています。
Z世代の購買行動はこれまでの世代とは異なる特徴が多く、その独特な消費行動を理解することはマーケティング施策を行ううえで、ますます必要になるといえます。
今回は、Z世代が買物をする際にSNSをどのように活用しているのかアンケートを実施しました。Z世代69名の声をもとに、実際に行っている購買行動を明らかにし、有効的なSNS活用方法を解説していきます。
日本国内におけるSNSの利用者は、年々増加傾向にあり、2024年末には国内の利用者数は8,388万人まで拡大すると予想されます。SNSは、単なるコミュニケーションツールとしての役割だけでなく、情報収集ツールとしての役割を持ち、生活者にとって必要不可欠な存在となりました。
特にデジタルネイティブと呼ばれるZ世代のSNS利用率は97%を超えており、Z世代にとってSNSを見ることは当たり前の習慣となり、日々沢山の情報を吸収しています。
Z世代の購買行動はこれまでの世代とは異なる特徴が多く、その独特な消費行動を理解することはマーケティング施策を行ううえで、ますます必要になるといえます。
今回は、Z世代が買物をする際にSNSをどのように活用しているのかアンケートを実施しました。Z世代69名の声をもとに、実際に行っている購買行動を明らかにし、有効的なSNS活用方法を解説していきます。
引用:ICT総研|2022年度SNS利用動向に関する調査
引用:ITmedia ビジネスオンライン|Z世代にあたる中学・高校・大学生約4200人を対象に「SNS利用」に関する調査を実施
Z世代の消費行動の特徴とは
Z世代ってどんな世代?
Z世代とは、一般的に1990年後半〜2000年代に生まれた世代のことを指します。
生まれた頃から、インターネットやデジタルデバイスが普及しており、物心がつく頃には既にSNSが一般的に使われていました。そのため、テレビや雑誌よりもインターネット上で情報収集する時間の方が多く、SNSはZ世代にとって生活の一部といえるほど大きな存在です。
Z世代の消費行動について
@買物で失敗したくない
Z世代は購買にいたるまで、その商品が本当に買う価値があるのかどうか時間をかけて検討する傾向にあります。その背景の一つに、商品の詳細な情報へのアクセスのしやすさがあります。
SNS上では、インフルエンサーの紹介動画や実際に購入した人の口コミなどの情報などのあらゆる情報を簡単に調べることができるため、それらの情報から、その商品が本当にいい商品なのかを見定めています。
さらに、Z世代は日々沢山の情報を目にしているからこそ、その情報が信用できる情報なのか、常に意識しながらチェックしています。そのため、その商品が本当にいい商品なのか納得できるまで調べてから購入する傾向にあるといえます。
A共感できるかどうか
Z世代は、環境問題や差別問題など社会課題に対する関心が高いと言われています。そのため、商品選びにおいても、ブランドのビジョンやストーリーに共感できるかどうかが、Z世代の購買意欲に影響するといえます。安くて品質の良い商品が溢れかえる世の中で、消費者は品質の違いよりも、その商品を買うことで得られる価値を重視して購買の意思決定を行います。つまり、商品が与える機能的価値だけではなく、心を満たす情緒的価値を訴求することが、購買に大きな影響を与えると同時に、顧客との長期的な関係性につながるのです。
アンケートからみるSNSと購買行動の関係
購買につながりやすいのは、どのSNS?
実施したアンケートの「SNSで見つけたことをきっかけに、商品を購入したことはありますか?」という質問では、約92.8%のZ世代が「ある」と答えました。
※以降のデータは、2023年3月実施 アンケート調査(18歳〜25歳の現役大学生男女69名)を基にした内容になります。
アンケート:SNSで見つけたことをきっかけに、商品を購入したことはありますか?
SNSがZ世代の購買行動の出発点になるということは、もはや一般的であり疑いようのない事実であることがわかります。
さらに、「どのSNSを見て、購入しましたか。(複数回答可)」という質問では、上Instagram 90.6%、YouTube 56.3%、Twitter 43.8%、TikTok 40.6%という結果になりました。
アンケート:どのSNSを見て、購入しましたか?(複数回答可)
やはり、Instagramが最も購買に繋がりやすいSNSであることがわかります。
このように、同じSNSでもこのような差が出るのは、それぞれの用途や特徴の違いに理由があります。
Z世代のSNSの用途は、大きく4つに分けられます。
A. 友達との交流
B.インフルエンサーの生活を見る(自発的な情報収集))(受動的な情報収集)
C.口こみを見る(自発的な情報収集)
D.新しい商品の発見(自発的な情報収集))(受動的な情報収集)
そして、SNSの用途とそれぞれのSNSとの相性を表にしたものが、こちらです。
SNSの用途とそれぞれのSNSとの相性
他のSNSと比べて、Instagramが購買に繋がりやすいのには二つの背景があります。
一つ目は、上の表からわかる通り、インフルエンサーの発信を見る機会が多く、インフルエンサーが普段身に付けているアイテムや愛用しているコスメなどの情報を簡単に得ることができます。
そして、その人にオススメの投稿がアルゴリズムによって表示されるためフォローしていない人の投稿をすぐに見ることができます。
これら二つの背景から、「新しい商品との発見」が最も特化しているためInstagramは消費者にとって最初のタッチポイントとなる可能性が最も高いといえます。
Z世代は本当に衝動買いをしないのか?
Z世代が普段どんなことを考えながら買物をしているのかを調べるために、深層心理に迫ったアンケートを実施しました。
「あなたはInstagramで気になる商品を見つけたとします。
もっと他の情報も知りたいと思い、Youtube、Twitter、Google等で検索をしましたが、口コミや詳しく紹介された動画など、商品に関する情報が一つも見つかりませんでした。あなたがとる行動は次のうちどれだと思いますか。」という質問に対して、回答は以下の通りになりました。
このアンケート結果から、SNSで気になった商品を見つけたとしても、オンライン上で詳細な情報が得られなければ購買に至る可能性は低いということが分かります。
それだけ、購買に至るまであらゆるツールを使って、その商品が本当にいい商品なのか情報収集を行っています。
さらに、一つ前の質問で「衝動買いをしない」を選択した人に、その理由を聞いてみました。その一部の意見を紹介します。
「詳しい情報が得られないと不安だから。」
「インスタの情報を鵜呑みにしないように意識しているため。」
「商品に関する情報が一つも見つからないのは怪しすぎるから。」
「他のレビューがない商品はない商品は信頼性に欠ける。」
「口コミや比較動画を見て、自分に合うかどうか確認したい。」
このように、デジタルネイティブであるZ世代は、毎日沢山の情報を目にするなかで、ネット上の情報を安易に信用しないよう注意する癖が付き、無意識のうちに正しい情報を取捨選択しています。一つの情報だけを信用するのではなく、あらゆるツールを用いて、実際に購入した人の口コミや本当に信頼できるサイトなのか、自分が納得するまで情報収集を行った後に購買に至るという傾向にあります。
大学生の認知から購入までのリアルな消費行動
今回調査した大学生自らの買物を振り、実際に行った購買行動を解説してもらった内容をご紹介します。
大学生A氏の購買した例【購入品:香水】
大学生A氏の購買フロー
大学生A氏:『「香水が欲しい」と思い、TwitterやInstagramで自発的に検索することは少なく、おすすめやバズったツイートが偶然目に留まり気になってリサーチをすることが多い傾向にあります。
この場合、TwitterやInstagramでは商品の詳細よりも「どんな人がつけていそうか」「どんな場面に似合うか」など想像が膨らむ投稿が目につきやすいです。実際の購入は、個性的すぎる香りは買いにくいですが、万人受けの香りならばECで購入することに抵抗は少なく購入に至りました。』
大学生H氏の購買した例 【購入品:韓国ブランドの化粧水】
大学生H氏の購買フロー
大学生H氏:『TikTokとInstagramが主に、欲しい商品と出会う最初のタッチポイントになることが多いです。投稿のいいねの数が多いほど、信用できる投稿だといえると感じています。
商品の価格、使用詳細、経過した後の情報など、とにかく詳しい情報が掲載されている投稿であれば、買いたくなります。
InstagramとTwitterは欲しい商品をピンポイントで検索しても情報があまり載っていないため、Qoo10やLIPSなどで実際に購入した人のコメントを参考にしています。』
まとめ
Z世代は、企業が思っているよりも自身の消費行動を自在にコントロールしています。
そのため、企業側は、Z世代の消費行動の意図や流れを把握し、より最適なSNS活用がこれからますます必要になるといえます。
しかし、彼らの消費行動は常に変化しており、あらゆる情報収集のツールが溢れているからこそ、購買にいたるまでのルートが個人間でも異なります。
今後、企業に求められることは、消費者の明確なターゲティングを定めることと「各SNSの特徴」と「その利用目的」をセットで考えることであり、自社の商品やサービスにあったSNS活用をするヒントになるかもしれません。
参考文献
ホットリンク|Z世代はなぜ「衝動買い」をしないのか? 長田麻衣(SHIBUYA109 lab.)×いいたかゆうた #ザ・プロフェッョナル|SNSコラム
日経クロストレンド|コロナ禍で会員数7倍以上 「香水サブスク」が若者に受けるワケ