ECサイトでも百貨店と同じサービスを提供 『吉日屋オンラインストア』
ギフト商材をECサイトで販売する場合、実店舗のように対面して接客ができないためユーザーひとりひとりの要望に応えることは簡単ではありません。
そこで今回は、株式会社京急百貨店が運営する『吉日屋オンラインストア』のECサイト事例を参考に、どのような工夫を行えば実店舗と同等のサービスが提供できるのか見ていきましょう。
株式会社京急百貨店の概要
『吉日屋オンラインストア』を運営する「株式会社京急百貨店」は京急グループの百貨店で、1989年に設立、1996年に創業されました。ユーザーの豊かな生活を実現するため、実店舗やEC事業での販売を通じて、良い商品やサービスの提供に努めています。
吉日屋オンラインストアの特徴
『吉日屋オンラインストア』では主にギフトを目的とした商品を展開しており、ギフトサイト特有ののしやラッピング、商品検索が充実したサイト作りを行っています。
細かな対応が求められる包装サービスが充実
商品ページではのしが付けられるのか、名入れができるかといった情報が一目でわかるアイコンが表示されています。商品選択時に包装状態までイメージすることができます。
購入画面では自宅用か贈り物用かを選べます。注文前に用途を選べるので、のしやラッピングが要らないような場合は不要な注文情報を入力せずスムーズに購入することができます。
ラッピングは、包装紙の種類が豊富なので贈る相手の性別や年代によって最適なものを選べます。クリスマスやバレンタインなどイベントに合わせた包装も可能です。
一つの宛先に複数の商品を送る際はまとめて包装、手渡ししたいときは一つずつ包装して手提げ袋を付けるなど、状況に応じてラッピング方法を選ぶことができます。
のし紙のかけ方なども画像でわかりやすく説明されています。
名入れは連名や法人名・肩書きの入力も可能です。組み合わせによって文字サイズやバランスが異なりますが、パターンごとに入力例が掲載されているのでスムーズに選べます。
のし様式について用途別に詳しく記載
のしは表書きや水引など細かいルールがあり、不適切なものは贈り主にもユーザーにも迷惑がかかります。『吉日屋オンラインストア』は選択時の間違いを防ぐため、目的に応じた結び方や表書きを画像付きで詳しく説明しています。
一般贈答の様式も調べられるので、贈り物に関するマナーに詳しくないユーザーでも迷わずに選択できます。
また、贈る季節は同じでも「御中元」や「暑中御見舞い」など時期によって表書きが異なります。『吉日屋オンラインストア』には贈り物の習慣がある主な年中行事が記載されており、それに適切な時期と表書きを簡単に確認することができます。
充実度の高い商品検索
ギフトサイトに訪れるユーザーは「出産祝い」や「結婚祝い」など商品を購入する理由が明確です。そのため贈る目的から商品を選べる仕様になっており、ユーザーはお祝いの内容から簡単に検索することができます。
また贈りたい商品のカテゴリが明確なユーザーは商品カテゴリから、おおよその予算が決まっているユーザーは価格帯から探すことも可能です。
購買意欲を高める特集ページやPR
目的別の特集ページや旬のおすすめを紹介するページなども充実しています。ギフト選びは迷うことが多いですが、そのときのトレンドや組み合わせ、ギフトや名入れオーダーなどさまざまな視点で特集を組むことで選ぶ楽しさを提供しています。
人気ランキングやおすすめピックアップなども掲載しているので、他のユーザーがどのような商品を選んでいるのか参考にすることができます。特集やランキングは購買意欲を高める効果もあるため、売上アップの施策としても有効です。
複雑な注文をカバーする利用方法ガイド
複数のギフトを購入した場合は、宛先ごとに名前や住所、包装方法などを選ぶ必要があるので、注文が複雑になりがちです。入力事項が多い上、注文ページが不親切だとサイトの離脱にもつながります。
『吉日屋オンラインストア』は利用方法をステップごとに分けて詳細に説明しているため、初めてのユーザーでも戸惑うことなく購入できます。ユーザーの満足度につなげるためにも、わかりやすいガイドは大切です。
ユーザー視点に立って実店舗に負けない接客を
今回ご紹介した『吉日屋オンラインストア』は百貨店で求められるサービスをECサイトでも極力表現し、ユーザー目線に立ったサイト作りを行っています。
商材に合わせた検索機能で実店舗の買い物と同じようなスムーズな商品選びができるうえに、のしやラッピングの内容を充実させており、ECサイトでもユーザーの細かいニーズに応えることを実現させています。それだけではなく、のしの選択や名入れなどのユーザーが戸惑いそうな状況を想定し、詳しい説明や入力例などを入れることでユーザーの疑問をすぐに解決する情報も整っています。
このような細やかなサービスにより、『吉日屋オンラインストア』のようにECサイトでも実店舗に負けない接客を行うことは可能です。さらなるサービスの充実で満足度を上げたい企業は、ユーザー視点に立ってECサイトを見直してみてはいかがでしょうか。