VAIO株式会社様

  • EC導入の背景
  • 採用のポイント
  • 構築時の対応
  • 導入後の効果

『VAIO公式 オンラインストア』の新規立ち上げ。
ecbeingによる運用体制の構築までの徹底したサポートがありました。
多彩なカスタマイズを実現するほか、ストアオリジナル商品をラインナップするEコマースを展開する事で、立ち上げ後順調に売り上げを拡大。

VAIO株式会社

VAIO株式会社
花里 隆志 様 (右)
福島 嗣雄 様 (左)
永吉 桂子様 (中央)

2014年7月、ソニーからPC部門が独立する形でVAIO
株式会社を設立し、PCブランド「VAIO」の設計・開発・
製造・販売を行う。
AVエクスペリエンスを重視した個性的な機能を搭載したデスクトップがPC市場に新たな潮流をもたらし、1997年に発売した「VAIO NOTE 505」は軽量・薄型のモバイルノートパソコンの先駆けとなる。
常にトップクラスの人気を誇るプレミアムブランドである。

今回ご利用いただいたecbeing基本パッケージ

  • BtoC(ecbeing基本パッケージ)

今回ご利用いただいたカスタマイズ

  • PCのカスタマイズ購入(CTO)※configure to order(受注仕様生産)
  • 部品別の在庫・入庫予定管理
  • 製造期間の納期自動計算
  • ペイジー/コンビニ決済システム連携

EC導入の背景

お客様に独自の付加価値を提供するために

花里 隆志 様

今回Eコマースを始めるにあたり、ウェブで検索して、初めてecbeingの存在を知りました。独立前は国内においてソニーマーケティング株式会社に販売をお願いしていましたが、VAIO株式会社として独立した後、これまでVAIOに接していない新しいお客様に独自の付加価値を提供するためにダイレクトにお客様にアプローチできる方法を模索していました。また、ダイレクトにアプローチすることで、潜在的なお客様の発掘やお客様の要望を製品へ反映していけないかと考えていたのです。

VAIO ストアでは

VAIO S11のLTE対応モデルという通信機能付きのPCという他社では提供していない独創的なモデルを提供しております。またVAIOストアのオリジナル商品としてVAIOオリジナル LTEデータ通信SIMを同時販売する事で、PCによる常時接続をアクセサリーを買う感覚で実現するという今までは行っていないような新しい使用体験をVAIOストアを通じて具現化しています。

採用のポイント

CTO機能を安心して任せられる信頼と実績のある会社

※configure to order(受注仕様生産)

福島 嗣雄 様

他社とも比較検討し、ecbeingさんに決めた理由は、様々な業種のEコマースを手がけていることと、PCの販売手法に知見があることでした。当社のEコマースを構築する際に、一番重要だったのはCTOと呼ばれるカスタマイズ商品をトラブルなく販売できることです。この「VAIOをお客様一人ひとりの好みに合わせてカスタマイズし購入していただく」というシステムを基幹システムとつないでしっかり構築してくれるところでないと安心して任せられません。
また、構築前の運用部分の検討等、プロジェクトが始まる前からのスピード感と意思疎通がとにかくとりやすかったという点も大きいです。
そういうノウハウや価格面以外のあらゆる観点を評価した結果、Eコマースを単なる直販サイトという枠にとどめることなく、事業としてオンラインビジネスを大きく育てていくパートナーとしてecbeingさんにお任せすることを決定しました。

何度か仕様変更を行い、タイトなスケジュールの中で無理をお願いした部分もありますが、期待を裏切らない素晴らしいプロジェクトマネジメントをして頂きました。

導入時の対応

お客様に他では経験できないショッピングエクスペリエンスを提供するために

今回はSIMの本人確認や、SIM情報を閲覧するマイページなど、新しいチャレンジを一つひとつ要件定義していきました。SIMの提供もEコマースも初めてでしたので、課題が出てきたときに、スケジュール遅れなく実現できるか相談した時にecbeingさんからすぐに対応策が出てきたのでとても頼りになりました。
VAIO ストアではPCとSIMを同時に購入していただくため、スムーズな購入導線を構築する必要があります。通常の商品だと買い物かごに入れればいいだけですが、PCの場合は多岐にわたる商品仕様をお客様自身が選びながら、アクセサリーを一緒にご購入していただくことが多い。購入決済が完了に至るまでの過程が長いのです。「ストレスフリーにショッピングを楽しんでいただく」にはどうすればいいのか。そういうロジカルな部分と、Webデザインを含めた感性の部分が、VAIOブランドと違和感なく構築できるようにお知恵を借りながら作り上げていきました。

複雑なカスタマイズを本社である長野の生産現場とも調整しました

永吉 桂子様

CTO、 BTOというのは単純に言えばパーツを選ぶだけです。しかし実際には全くそうではなく、様々な制約があります。例えばCPUやストレージなど、お客様が選択するパソコンの構成要素と、実際にパソコンを組み立てる時のコンポーネントは一対一ではありません。非常に複雑な組み合わせの中で整理し、コンポーネントをどうやって組み立てるのかというロジックが必要です。コンポーネントをどういうタイミングで調達や生産キャパシティと調整するか、様々な制約がある中で納期回答していきました。ecbeingさんはこうした"やらないと分からない難しさ"を深く理解したうえで提案してくれました。

システム構築だけではなく運営サポートの構築も

今回はコールセンターの問い合わせ方法や、商品登録、商品出荷などの構築に関してもご提案いただきました。そのため北海道のコールセンター、長野の本社、そして東京と3拠点を繋げて、テレビ会議を頻繁に行いました。
システム構築と並行して進めたデザインに関して言えば、VAIOにはブランドカラーもありますので、商品をどういう大きさで、どういう写真を使って、どういう風に並べるのが一番綺麗に見えるのか、一つひとつ丁寧に作り上げていきました。ショッピングとしての"効率性"と商品の見せ方による"訴求性"。感性に訴えかけるものを両立しなければなりません。我々も悩みましたし、ecbeingさんにも何度も修正を加えていただきました。

導入後の効果

想定よりもはるかに高い売上を記録しました

PCはそもそも単価が高い商品です。にも係わらず、VAIO ストアで高性能の商品やアクセサリーを組み合わせて買っていただいており、"顧客単価が非常に高い"というのが特徴的です。
想定以上に売れた要因の一つとして、オリジナルSIMの販売が大きいと考えています。これをやっているのはVAIO ストアしかありませんから。当初は時間をかけてゆっくり育てていこうと思っていたのですが、想定していたお客様層以外の方々にも広くご購入いただていているのも新たな発見でした。売上金額、顧客単価ともに想定よりも高いパフォーマンスを実現しているというのが現状です。

社内から上がる危惧の声を吹き飛ばす完成度の高さ

VAIO ストアをローンチして驚いたのはシステムの不具合が一つも起きていないことです。設立1年目でスタートしたプロジェクトですし、社内でも「不具合は起きるものだよ」とか「スケジュール間に合う?」など危惧する声もあったのですが、リリースしてから半年がたちますが、その間システム障害は一切起きておりません。通常だと社内システムと繋げる時やオペレーションのテストを実施していく中で一つや二つはバグが出るもの。2回3回と念入りにテストを繰り返してようやくローンチするのが一般的ですが、ecbeingさんの場合はシステムの完成度も高く、設計・構築後のテスト時の連携も密度が濃く、一致団結して行ってきました。
また、販売においては、お客様からの声もポジティブな内容が非常に多いです。お客様からのお礼のメールが多いのが印象的。お客様との接点が一番多いコールセンターのオペレーターに対するシステム導入も、ecbeingさんがテレビ会議を使ったり北海道から呼び寄せて顔を合わせて説明をしていただきましたので、その成果が出たのかもしれませんね。

VAIO ストアならではの強みを打ち出していく

ECサイトを作った利点は、「今後新しいことを始める時に自分たちでセットアップできる」という期待感が持てること。お客様に独自性のある更なる付加価値を提供するために、自分たちで直接お客様に商品の販売を始める"一歩目"として、独自のECサイトを作り上げることができたという経験は、これから新しいチャレンジに取り組む自分たちへの期待感にも繋がっています。
今後の展開としては、引き続き「VAIO ストアの強みとは」を考えていきたいと思っております。VAIO ストアならではの"プラスアルファ"をどういう形でお客様にご提供できるかということです。VAIO S11とPC用データ通信に最適化されたSIMの開発・販売が第1弾。VAIO Phone Bizが第2弾。それに続く第3弾に何ができるかを現在試行錯誤している段階です。弊社が生産するモノもあれば、親和性の高いブランドとコラボするなど、様々な戦略を取りながら事業を拡販していくこともあるでしょう。VAIO ストアを単なるEコマースだけではなく将来的にはビジネスの柱の一つとしていきたいと考えています。

取材後記

私たちが普段手がけるプロジェクトはECサイトのリニューアルが多いのですが、今回は完全に新規のECサイト構築でした。その為、ここからスタートする。「一緒に育てていく」という意識を強く持って取り組みました。
ecbeing側のプロジェクトマネージャーは「これがやりたい」と言われた時に「こうすればできますが、どうしますか?」とその場で判断できるCTOの経験値のある優秀なメンバーをアサインしました。

今回は、東京・長野の安曇野・北海道を結び、CTO関係の方々、生産を担う方々ともテレビ会議でCTOの仕様を決めていきました。打ち合わせを進めていく中で特徴的だったのは「スピード感」。
意思決定するまでのスピード、決定してからのスピードが圧倒的に早かったです。「これはやろう。これはいらない。」と会議の場で次々と結論が出ていったのが、今でも印象に残っています。

S11やVAIO Phone BizはツイッターをはじめとするSNSでも話題になっていて、「VAIO ストアには面白くてユニークなモノが出てくる」とユーザーも期待を寄せています。こうした商品をシステムで支えていくのは私たちにとっても魅力的です。

「面白い商品をいかに売りやすくしていくか」
VAIO様の追究はこれからもまだまだ続きます。
弊社もVAIO ストアメンバーとして全力でその支援をしていきたいと考えております。

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