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家具EC市場の動向
AR技術などのECの最新活用事例を紹介!

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本記事では、家具ECについて、家具・インテリア業界の動向や抱えている課題について解説するとともに、家具・インテリア業界におけるECの活用事例などを紹介しています。

他の業界に比べてEC化が進んでいる家具・インテリア業界。市場規模は拡大しているものの、少子高齢化などの問題で需要の低迷が予測されており、対応を迫られています。そんな家具・インテリア業界では、AR技術をはじめとする最新技術の活用や実店舗との連携を深める施策が進んでいるのをご存知でしょうか。本記事では、家具・インテリア業界の市場の動向や、企業のECの活用事例を紹介していきます。

家具・インテリア業界におけるEC市場の動向

まず、EC化が進む家具・インテリア業界の動向について確認していきましょう。

市場規模とEC化率の推移

家具・インテリア市場の市場規模は年々拡大しています。経済産業省が公開している「令和5年度電子商取引に関する市場調査報告書」によれば、2023年の家具、インテリア業界におけるBtoC ECの市場規模は、2兆4,721億円で、前年比で5.01%増加しています。また、EC化率は、31.54%となっており、同年度の「食品、飲料、酒類」の業界のEC化率が4.29%、「衣類・服装雑貨等」が22.88%であることなどを踏まえると、他の業界より比較的EC化は進んでいるといえるでしょう。

EC化が進む背景

EC化が進んでいる背景にはいくつかの理由がありますが、店舗スペースを必要しないというECならではの強みが業界にマッチしているという点が大きく影響していると考えられています。家具は大きいものが多く、実店舗で豊富なラインナップを用意するためには、売り場の面積もある程度広くなければなりません。その点ECなら売り場の面積は関係なく、保管しておく場所さえ確保しておけばいいため、ECとの相性が良いのです。また、実店舗で購入しても家に持って変えるのも大変なため、ECを利用するという人も少なくありません

さらに近年では、ARの技術を活用し、家具やインテリアを実際に自宅に置いた際のイメージが確かめられるサービスを提供している企業もあります。ECで家具などを購入する場合、届くまで実際に置くイメージがつかめず、届いてみると想定していた場所に収まらないといったことが起こり得るため、ECでの購入をためらう人もいるでしょう。こうしたAR機能を活用することで、購入前にイメージがつくため、ECで家具を購入する抵抗感も薄れていくと考えられています。

家具・インテリア業界が抱えている課題

市場規模が拡大し、EC化も比較的進んでいる家具・インテリア業界ですが、課題もあります。ここからは、業界が直面している2つの課題について解説します。

少子高齢化による需要の低迷

日本では少子高齢化が加速しており、家具・インテリア業界もこの影響を強く受けています。家具やインテリアは、生活用品などに比べると購入する頻度が低く、進学や結婚などの人生の転機に買う人が多い傾向にあります。つまり、高齢化が進んでいくと、家具やインテリアを買い替える若年層が減少し、家具・インテリア業界全体の需要の低迷につながるおそれがあるのです。特に大型の家具など、購入する頻度の少ない商品は大きな影響を受けがちです。そんな中でも消費者から選んでもらうためには、コストパフォーマンスや品質に優れた商品の開発、興味を持ってもらえるようなキャンペーンの実施などが必要です。

コストの上昇

近年では、さまざまな分野で価格の上昇が起きています。円安やウクライナ情勢などの影響で材料費が高騰し、人手不足などの問題によって配送料も高騰していることから、多くの業界で商品の値上げを迫られている状況です。しかし、経済が好調なわけではないため、商品の価格を上げてしまうと、消費者から不満が出てしまうおそれがあります。これは、家具・インテリア業界においても他人事ではありません。コスト削減の余地がないか検討したり、価格が高くても購入してもらえる商品を開発したりなど、コスト上昇に対する対応策が求められています。

大手家具・インテリア企業のECの動向

では、こうした現状の中、大手企業はどのような戦略をとっているのでしょうか・ここからは、家具・インテリア業界における大手企業の近年の動向を紹介していきます。

ニトリ

ニトリでは、実店舗とECを組み合わせたOMO戦略を展開しています。OMOとは、「Online Merges with Offline」の略称で、簡単に言えば、オンラインと実店舗の垣根を超えてマーケティングを展開するという考え方のことです。ニトリは自社のECサイトから実店舗の在庫を調べられるようにしているほか、ニトリの専用アプリを使えば、店舗のどこに欲しい商品があるのかまで確認できます。また、店内の商品の横にはバーコードが貼られており、それをスキャンすれば、ECサイトの商品ページに飛んでそこからECで購入したり、その場でレビューを確認したりすることも可能です。また、ニトリのアプリには、ARで家具の寸法を計測する機能も搭載されています。

なお、OMOについては以下の記事で詳しく解説しています。興味のある方はあわせてご参照ください。

OMOとは?オムニチャネルの次の新しいマーケティング概念であるOMOを徹底解説!

IKEA

IKEAもAR機能を搭載したアプリを提供しています。実店舗の商品の前で専用アプリをかざすと、その商品のカラーバリエーションなどがARで確認できます。また、AR機能を使って、自宅に設置した際のイメージも確かめられます。店舗在庫もECサイトから確認できるほか、「IKEA Scan & Pay」を使えば、レジで一つ一つスキャンすることなく、まとめて決済ができるのも特徴です。

無印良品

無印良品は、「MUJI passport」と呼ばれるマイルがたまるアプリを提供しています。このアプリには、店舗へのチェックインでマイルがもらえる機能や、誕生日にポイント・マイルがもらえる機能、アドバイザーにインテリアの相談ができる機能などが搭載されています。近年では、店舗受取サービスを拡充し、大型家具や家電にも対応するようになりました。これによって、実店舗に来店する顧客の増加を狙っているとのことです。2024年には「無印良品ネットストア」にて後払い決済サービス「つど後払い」「atone翌月払い」の開始を発表。都度後払いは、会員登録不要で10日以内に支払いをするサービスで、翌月払いは、会員登録を行うことで翌月まとめて支払いができるサービスです。こうした支払いの選択肢を増やすことで、より気軽に商品を購入してもらいやすくする狙いがあると見られています。

家具・インテリア業界におけるECの活用事例

続いて、家具・インテリア業界の企業のEC活用事例を3つご紹介します。

フランスベッド販売株式会社

フランスベッド販売株式会社は、ベッドメーカーであるフランスベッド株式会社の100%子会社で、フランスベッドを始めとするベッドやインテリアなどを販売している会社です。訪問販売やショールームでの展示に加え、ECサイトも展開しています。もともとは他社のサービスを活用して社員が作成したECサイトを使っていたものの、カスタマイズ性が低く、競合他社と比べて見劣りしていたため、移行を決意。2017年にメルカート(当時ecbeing SaaS版)を利用し、ECサイトをリニューアルしました。その後、さらに社員からデザインを変えたいなどの要望が出たため、カスタマイズ性の高いecbeingに移行をおこないました。

移行前は、ベッドはフレームとボトム(脚)の組み合わせが多く、組み合わせごとに別のページを用意すると、わかりづらくなってしまうという問題を抱えていました。ecbeing移行後はページのカスタマイズを行い、1つの商品ページでさまざまな組み合わせに対応できるようなレイアウトを実現。さらには、ecbeingに移行したことでクーポンが配りやすくなったため、クーポンの配布を行ったところ、売上が大幅に増加したといいます。そのほかにも、CRMの施策として、ベッドを買った人向けにシーツや枕などを提案し、クロスセルを促進しているとのことです。

本事例について、詳しく知りたい方は以下のページをご確認ください。
フランスベッド販売がECサイトで大型家具独特の販売方法を実現 〜リッチなコンテンツやレビュー活用で売上大幅拡大〜

株式会社ダルトン

株式会社ダルトンは、1988年創業のインテリア雑貨メーカーです。同社は、認知度を高めるためにECの立ち上げを決意。ecbeingでECサイトを構築することになりました。ECサイト構築にあたっては、ECサイトと直営店の両方で共通して使えるポイントカードの機能がついたアプリを導入しました。また、直営店に来店したときと同じような体験を提供するため、ビンテージ商品や古書などの1点物の販売も開始。店舗在庫の有無をECサイトで表示させる機能も実装したところ、ECサイトに在庫がなかった際に店舗に問い合わせてくれる顧客が増えたといいます。

本事例について、詳しく知りたい方は以下のページをご確認ください。
株式会社ダルトンが業務効率化だけでなく、お客様が求めている売る側の考えを形にしたBtoBサイトとは?

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家具・インテリア業界においてECを活用する際の4つのポイント

ここまで紹介してきた通り、家具・インテリア業界では多くの企業がECを積極的に活用しています。最後に、ECを活用する際に押さえておきたい4つのポイントを紹介します。

ECサイトのUI/UXの改善

家具やインテリアは、商品のカラーバリエーションやサイズ違いなどのものが多いため、こうした商品をECで買う際のECサイトの使いやすさも重要となってきます。カラーごとの商品の画像を用意したり、画像などを使ってサイズの情報をわかりやすく説明したりするなどの工夫が必要です。商品を買うまでの動線もわかりやすくしておきましょう。

また、自社ブランドのファンになってもらうためには、デザイン面も意識する必要があります。ブランドの世界観に合わせた統一的なデザインにして他者との差別化を図ることが重要です。

ECと実店舗の連携

ECと実店舗の両方のチャネルを持っている場合は、両者をうまくつなげる仕組みが求められます。ECサイトに店舗在庫を表示すれば、ECに在庫がない場合は店舗に買いに来てもらえることもあるでしょう。実店舗とECサイトどちらでも使える共通のポイントシステムを導入すれば、相乗効果が期待できます。専用のアプリなどを活用して、実店舗に来た顧客にECサイトで使えるクーポンを配布するなどの仕組みも効果的です。

低価格帯の商品の充実

低価格帯の商品の充実度も売上に影響する可能性があります。家具やインテリアの中でも大型のものは、人生の中で購入する頻度が限られるため、より購入頻度の高い小物類があると良いと考えられています。普段から小物類を購入するのに自社のECサイトを使ってもらっていれば、ベッドなどの大型のものを購入する際にも利用してもらいやすくなるでしょう。

AR技術などを始めとする最新技術の活用

先述の通り、AR技術を活用して自宅に家具を置いた際のイメージを確かめられるサービスを提供している企業も少なくありません。こうした最新技術をうまく活用することで、これまでのECで課題となっていた、商品の実物を見ないで購入することへの抵抗感を薄めるなどの効果が期待されています。

まとめ

家具ECの市場は拡大しており、EC化も進んでいます。ただ、少子高齢化など問題によって、今後需要が低迷していくおそれがあり、消費者に選んでもらうための工夫が求められているのが現状です。近年では、実店舗とECとの組み合わせやAR技術の活用などによってECの利用を促進しようとしている企業も少なくありません。この機会にEC導入を検討してみてはいかがでしょうか。ecbeingは、家具・インテリア業界のEC導入の実績も豊富です。お悩みの方はお気軽にご相談ください。




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